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第8話 「計測方法 : 油圧」
(作成:2004年6月29日 改訂:2004年7月13日)
(TEXT & PHOTO : Bryce / E36-318is)
第8話は油圧の取り出し方です。
一番単純なのは、
・純正の油圧スイッチと、追加メーター用油圧センサーを交換する。
という方法です。
また、当然といえば当然なのですが、油圧はオイルの圧力なので、いくつかは油温と同じ取り出し方が出来ます。例えば、油温の取り出し方としてご紹介した方法の内、
・フィルター用オイルブロックを使い、センサーを取り付ける。
・オイルフィルターキャップを加工品と交換し、センサーを取り付ける。
等が油圧にも使えます。
しかし、前回ご紹介した理由により、フィルターブロックもフィルターキャップも、私のisには使えません。その為、基本方針は純正油圧スイッチとの交換となるのですが、実際には解決しなければならない問題がいくつかあります。
1. 純正油圧スイッチの信号をどうするか?
純正の油圧スイッチを外してしまう訳ですから、油圧スイッチが持っていた油圧警告機能(油圧が一定以下になると、回路がON)を何かが肩代わりしなければなりません。
実はこの問題に対する解答は非常に簡単で、油圧警告機能と油圧計測機能の両方を備えた油圧センサーが存在します。そのセンサーには2つの端子があり、警告用の端子を従来の配線に、計測用の端子を追加メーターに接続することで、油圧警告機能を生かしたまま、追加メーターで油圧を計測することが出来ます。
分かってしまえば「なんだ」という話なのですが、これが分かるまでにかなりの時間を要しました。
2. 取り付けスペースが狭い
M42/44の油圧スイッチは、非常に狭いところに取り付けられています。一方で前述の油圧警告/計測両用センサーはサイズがかなり大きく、そのまま置き換えとは行きません。
これはM5x系でも同様で、前回ご紹介した分岐ブロックはこの問題を解決する意味も含んでいます。しかし、M42/44では使えません。M42/44でも使えるブロックのワンオフ製作という手もありますが、間違いなく費用がかさむ上、それ以前にどの様なブロックを作れば問題無く動作するかが分からない為却下です。どうしたものかと散々ネットを検索したところ、以下サイトでようやくある方法を発見しました。
Unofficial BMW Ron Stygar氏(http://www.unofficialbmw.com/ronstygar.html)記事
http://www.unofficialbmw.com/e36/interior/e36_318ti_vdo_gauges_part3.html
一言で書けば、「アングル(角度)アダプターで穴の向きを変え、さらにホースで別のスペースまで導く」という方法です。
この方法は、私が知る範囲では一番妥当な取り付け方法ですが、以下のデメリットがあります。
・オイル漏れの可能性
ホースの振動でアングルアダプターが緩み、オイル漏れが発生する可能性がある。
・工数がかかる
油圧スイッチ周辺のスペースが狭い為、作業時にINマニ周辺の部品を外さなければならず、
それなりの工賃がかかる。単なるアングルアダプターの増締めでも、同じ作業が必要。
今回は上記のリスクを覚悟の上で、ショップに作業をお願いしました。
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