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第16話 「筑波で走らせました・・・後編」
(作成:1997年5月5日 改訂:1997年9月4日)
(TEXT : 玉テク / E36 320i)
さーて,やっとサーキットの興奮と緊張もやや収まったところですが,冷静に,
玉テクのMaterial(特別なパーツ)がサーキットでどのようだったのが,
レポートいたします。
1.DTM17inch+ミシュランSX-GT = 9分山
装着後3000km程度走っておりますが,状態は9分山で非常によいトレッドコンディ
ションで今回の講習会に臨みました。街中では,SX-GTは非常に自然でしなやかな乗
り心地を示していました。装着初期の直進性の悪さや,ステアがやたら軽い感触も
無くなり,ほんとに良いタイヤだと感じています。しかし、若干初期の応答が鈍い
のはタイヤの性格ですね。指1本分でスイスイとレスポンスするタイヤではありま
せん。
さて,日頃大事に(今では過保護とも思える)していたタイヤに,合計約36周の
大仕事をしっかりしてもらいました。
玉テクはサーキットは初めなので,その路面のミューの経験自体が初めてです。故
にグリップが他よりどう?ってのは全く比べる先がなく分かりません。しかし、SX-G
Tは問題を起こすことなく,ちゃんと(これくらいの表現しかできません)走ってく
れたと言えるでしょう。
周回を重ねることのグリップ低下は感じませんでしたし,コーナーでもしっかり踏
ん張ってくれました。雑誌の評価では,よく流れ出し方と,流れた時のコントロー
ル性が評価してありますが,玉テクの主観では,流れ出すのは簡単に感じるし、コ
ントロールも比較的簡単だと感じました。というのも峠などでの限界(BMWでは
経験無いですよ)は「ワッと滑って,ガッとカウンタ」を当てて立ち上がるイメー
ジなんですが,サーキットでは,横Gを十分に感じつつ,「グウッーと滑っていき
,ドーオッと立ち上がる」感じです。車の挙動を長い時間感じれます。
これがタイヤのグリップの限界で,これが曲がれる速度か,ブレーキはここまで踏
み込めてタイヤがついてくるのか,が全て絶対評価は出来なくとも,体感出来ます
。それは,サーキット経験してもらわないと分からない特性でしょう。
ホイールの話も少ししますと,DTM17は街中からサーキットまで完全に320
でも,履きこなせるホイールです。前後215-17-8Jで揃えたバランスもGoodだと
感じました。よくあるリムの広さをやたら感じて,タイヤの粘りを感じないホイー
ルでないことは,はっきり証明できました。DTMは走りのグッドパーツとはっき
り感じました。
最後に,お仕事の後のタイヤ君ですが、前後ともトレッド表面がケロイドの様に溶
けています(これが最高に胸痛みました。)。左フロントが一番イクと聞いていま
したが,玉テクはリアが一番イッていました。9分山は一気に5分山です。ケロイ
ドが怖くてよく測っていませんが現実は4分山以下かもしれません。
したがって,出費には,参加費+タイヤ代5万円を追加して予算計上した方が良さ
そうです。
これは,日本の技術で減らないタイヤを開発する必要が有りそうです。BSさん,
横浜さんマジで開発して下さい。それが駄目ならSUNRISE Blvd.さん特売して下さい。
サーキット走行の方には激安で!是非ご検討願います。
2.アイバッハ+オーリンズ = 交換後2000km走行
装着後,街中走行を重ねる事に,初期のタッチとは明らかに変わってきていること
をまずお伝えします。メンテ1のVOL.12「独断と偏見のセッティングパラメータ」
はいまでは当てはまりません。今では,最強でも初デートOKです。
今思えば,初期のダンピング特性はそのハードになった部分のみを感じていました
。装着後直後はとても最強(20段)では弾んで街中走れないやと思っていたのです
が,今では難なく乗りこなせます。これは体が慣れたという部分を,確実にに差し
引いて考えてのことであります。ダンパーもサスも明らかに装着後のならし(初期
劣化安定値を示すまで)が必要と言えます。SUNRISE BLVd.店長の最強(20段)でも
街中OKは今では納得しています。
そしてサーキット走行ですが,セッティングは前後最強でセットしました。走行の
感想は,コーナでもブレーキングでも車が不安定になることは全く感じませんでし
た。なによりアイバッハスプリングにより車高が落ちていますので、ロールセンタ
ーが低くとても安定して感じました。手目味噌ですが,最終コーナをなどでは,M
3をはじめ,フルカラーリングされたisよりも速く(追いつきました)ほとんど
の車より安全に走れた?と思います。
しかし、前編にも書いたよう玉テクの走り方がほとんどの理由なのですが,どうも
リアが出過ぎる感じがします。ダンピングは街中での乗り心地の良さが引き立ちま
すから,ほんとにこれでサーキット大丈夫?と思いますが,それに反しサーキット
では十二分にが?
ちり踏ん張ってくれます。リアの粘りをもっと期待するため,午後の走行では,
前はそのままに,後ろを2段階柔らかくして走りました。その結果
,午前よりかなりリアも落ち着きタイムも向上いたしました。この簡単に調整が聞
くところが,オーリンズの良いところでもありますね。最高にまた気に入りました。
3.SUNRISEオリジナルブレーキパッド = 交換後1000km走行
純正では,フェードする危険があるということで,秘かに?パット&ブレーキフル
ード(DOT4)を交換していました。
現在までの感じは,街中でも鳴きません。タッチも純正と変わらずコントロールし
易いです。粉は真っ黒いのが出ないので汚れが目立ちにくいです。効きは、はっき
り言って街中でガンガン効く感じはしません,ノーマルと同等に感じます。勝沼オ
フミでの豪雨では,高速でちょっと初期の効きが甘くヒャッするような感じが有り
ましたが,パットがまだなじんでない為なのか?,その後の雨中走行でまだ試せて
おりません。こんな感想を街中では持っていました。
しかし、サーキットでは36周において全くブレーキに対しては不満は有りません
でした。なにより安定していました。周回を重ねる事にそろそろ変化あるだろ?っ
て恐る恐るヘアピンに突っ込んでいっても,ガンガン効いてくれました。タッチも
全く変わりませんし、街中で感じていた以上に高速でギュンギュン効いてくれます
。流石のパットだと言わせてもらいます。後でロータの減りも確認しましたが,ロ
ータを攻撃してしまっている形跡も全く有りませんでした。
SUNRISE Blvd.のパットは個人的に文句なくお奨めできます。
サーキットを走らない方でも装着して違和感は無いでしょう。
コストパフォーマンスにも優れて安全なパーツであると感じます。
4.Mテクエアロ(F・R) = 装着3ヶ月半
街中では,ローダウン気味なフォルムと合わせて,ちょっと・・?と人間性を軽く
見せてしまうそうですが(他人事),サーキットではまだまだ,迫力が足りません
ね。おとなしく見えて「ノーマル指向」の玉テクには丁度よく見えます。
空力うんぬんは,全く分かりません。ただし、前車に追いついたとき,M3と見せ
かけてラインを空けてもらえることは有りそうです。(今回あったかな?)
5.K&Nフィルター = 前日クリーニング済み
前日までにきれいに洗浄メンテしております。清掃中はノーマルにしていましたが
,やはりレスポンスに違いは有りますね。
それと、メンテ1のM師匠の,スロットルチューンも師匠自らの手でセッティング
して頂いております。これは,「確実に速く全開に出来るのと,真に全開」になる
と言うのがねらいなんですが,サーキットではその恩恵はあったと確信します。微
妙なアクセルワークに全開時のキックダウンスイッチの踏み込み抵抗はマイナスで
す。真の全開はこの改良によりなされる物と思います。みなさんも是非!。
M師匠ありがとうございました。
5.おわりに
今回初めてのサーキット走行でかなり興奮いたしました。正直こんなに自分の車の
特性が分かることも他では無いでしょう。4年間乗ってきて初めて気付いた点がか
なりあります(書き忘れましたがABSをあんなに効かせたことはありません)。自分
の車を知るということで,スポーツでもなく、そこにある物理的なものを人間の感
性として,よりはかり知ることの出来る機会でもあったと感じます。
玉テクは,これからもサーキット講習会をオフミとして行っていきたいと思います
。是非皆さんも一度サーキットでBMWを感じてみて下さい。きっと新しいものが
見つかります。次回のサーキットオフミは全員走行を,強要しちゃおうかな!?。
(ホホホ)
★お礼★
今回のBMWおたっきーずオフミに,多大な協力をしていただきました,SUNRISE Blvd
様大変有り難うございました。走った人も観戦の人も,あれほどの感動の1日
を頂いてうれしく感じております。
色々ご迷惑もおかけしたと思いますが,今後ともおたっきーずをよろしくお願いい
たします。
1997.5.4 玉テク
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