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第5話 「購入物語 ―パート4―」
(作成:1997年3月12日 改訂:1997年7月12日)
(TEXT :O−chan / E36-318is)
★値段交渉
さぁ、買うことは決めた。よしよし、
これで俺もBMWオーナーだぁぁぁぁー!
し・か・し……あれ?
大事なこと忘れてたぞ、結局いくらかかるんだぁ!!(お願い、ゆるして!)
そうなんです。支払いの事をすっかり忘れてました。
『さぁ、ディーラー戻って交渉だ!』
………この時点で、膨大な借金を抱えることなど夢にも思ってないO−chanでした。
『まぁ、とりあえずこの325iの見積りでも出してもらおう』
そう決心し、ディーラーへと戻りました。
『どうですか?いいでしょう』と営業さんの笑顔。
(なんでそんなにニコニコするの?)
『えぇ、すごいですねぇ、ブレーキ性能も完璧でした』と私。
その後、またテーブルに座って私はインプレを語りました。
さぁ、言ってこい。見積りの話を……。(ホントはドキドキ)
『で、どうでしょう。とりあえず見積り出しましょうか?』
ほーら、きたきた。そうこなくっちゃ!
『はい、とりあえず325iでお願いします。』
営業さんは電卓と書類の束を持ってくると、おもむろに書き込みはじめた。
『オプションどうします。当然サンルーフつけますよね。
色はやっぱりメタリックペイントを希望されますか?』
などと質問され、ひと通り希望を出した。なお書き込みは続く。
じっとのぞき込む私。緊張が走る。まるで通信簿を受け取る前の小学生のようだ。
『お待たせしました。ざっとこんな感じです』
目を通す。なになに、値引きの欄に(特別割引)と書いてある。(ホントか?)
諸経費は……うへぇー!そんなに高いの!!
でもって、合計は……
ゲゲゲゲー!ゴ、ゴ、ゴ、ゴヒャクマンエンらくらく越えてるぞ!(予想通り)
目が点になる私。
わかっていたけど、やっぱり高いねぇ!(そりゃそうだ、325だもん)
『いやぁ、やっぱり結構かかりますね。とりあえず今日は家に帰って検討してみます』
一応、買う気ありありを見せて、家に帰りました。
そうか、325iでこの値段なら、本命の318isなら……
オプション欲張らなきゃ……ざっと400万ちょっとくらいか。
う〜ん、コリャ大金だなぁ。極貧状態が待ってるってわけね。
頭の中で計算しながら決心を固めた私。
……しかし、愚かな私は予算大幅オーバーになるとは夢にも思ってなかったのでした。
318isは当時まだ希少で、MTの試乗車がないのは分かっていた。
どうしても、パワー感が知りたい私は、325iでは高額すぎるので、
320iも試乗したいとTELにて申し入れた。
やさしい営業さんは、即OKを出してくれました。
翌週末、320i試乗。
私を送り出す営業さんは言いました。
『それでは320iの見積り作っておきますから、適当に帰ってきて下さい』
さぁ、今こそチャンス!今こそ言うぞ、私の本心を!
『あのー、すいませんが、ついでに318isのMTの見積りもお願いします』
営業さんの反応はすごかったですね。突然の私の提言にかなりビックリした様子。
『え!318isですかぁ!わ、分かりました』
どうもあまりうれしくないらしい。
やっぱり利益率のいい325iがよかったのかな。
さてさて320iもいい車でした。
たしかに325iと比べてパワーはおとなしいけど、
エンジンの軽快感はこっちが上かも。
325iはトルクで、320iは回転で走るって感じ。
30分ほどで試乗を終え、ディーラーに帰りました。
『お帰りなさい。どうですか、320は?見積りも出来てます』
またまた雑談を交わし、私はついに本心を営業さんに語りました。
『あのー、いろいろ考えましたが、やっぱりマニュアル車に乗りたいので、
318isにしようと思います。こっちは金額的にも安いので…』
言った! 言ってしまった私の本音を!
『で、isを本気で検討したいと思います。
そこで、オプションを決めて、正確な金額を出して欲しいのです。
ところでisにはどんなオプションがありますか?』
営業さんの目が光った。どうやらベリーグットなオプションが多数あるらしい。
私は罠にかかったのか?営業さんは一度事務所の奥へ消えると、
数分後、なにやら怪しいカタログを持ってきたのであった。
(どう見ても純正オプションカタログじゃないぞ!)
ま・さ・か……おかげで325iと同程度の金額を払うことになるとは思いもしない
かわいそうなO−chanがそこにいた。(続く)
さぁ、そろそろ終わりは近い!次回は『決断の時』です。お楽しみに!
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