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第217話 「WTCCルックへ〜ロールバーパッドの取付検討」
(作成:2007年9月21日 改訂:2007年9月22日)
(TEXT & PHOTO : 中橋 / E90-320si & MINI Cooper Convertible)
(Special Thanks : アイ・アール・エス & Studie横浜)
さて、ロールケージを取り付けた後でまず対処しなければならないのは
ロールバーパッドの取り付けです。
これないと頭を動かすと鉄パイプに頭をぶつけかねません。
むしろ車内が危険!になってしまいますのでパッドの取り付けは必須です。
通常はすべてのパイプにパッドを巻いた形とすることが多いと思いますが、
もちろん僕はWTCCの流儀で取り付けないと!です。
ということで実車のロールバーパッドの取付け方法を研究しました。
ロールバーパッドの色は黒。
そしてまるまる覆うのではなく、体の接する側、半面のみ覆うやりかたです。
固定方法は両面テープ+タイラップ巻きです。
すべてに巻くのではなく頭部を中心に必要最低限の取り付けとしています。
もちろん、ストリート向けの我が家の車は助手席もあるので
左右対称で同じように取り付ける必要があります。
この方針でスタディ横浜の安間メカさんにお願いしました。
ちょっと脱線しますが、通常のロールバーパッドって素材も形も
こんな具合です。
色はカラフルに選べて、
固めのスポンジのような素材だったり、
ゴム系だかシリコン系だかの素材だったりします。
そして形状はパイプをまるまる覆うような筒状の形状です。
今回は黒いこのタイプのもの加工してそれらしく暫定的に取り付けることにしました。
それにしてもホンモノのパッドはどうなっているのか、とっても気になります。
よく見ると刻印があるじゃないですか。
「FIA8857-2001」
これはおそらくFIAのホロモゲーション番号!
ということでFIAのドキュメントをたどってみました。
■FIA Rollcage規定
すると、ありましたよ、ホロモゲーションの規定が!
決められた形状、素材で作られていなければならず、
それを保証するために刻印がここになされている、ってことです。
他にも調べるうちに、FIA以外にもSFIなどといった規格があることがわかりました。
でも、WTCCはFIA規格のパッドが必要です。
一番ごっついやつです(^-^)
そこまでわかれば探すのみ!
FIA8857-2001 TypeAな要件を満たすロールバーパッドを探しまくりました。
すると、いくつかの会社から出していることが分かりましたが、
もっとも流通しているのはこの会社の製品のようでした。
■BSCI - Roll Bar Padding
BSCI社の製品はFIA 8857-2001 TypeAの厳しいレギュレションを最初に
クリアーした製品で、耐火性・自己消火性を持っている特殊なフォームで
作られているそうです。
そして、もちろんFIAホモロゲーションナンバーが打刻されています。
完璧です!
色は3色から選べるようですがもちろん黒でなければなりません。
断面図ですが、まさにWTCCで使っているそのものの形状です。
う〜ん、いかすっ!
ホモロゲモデルにはホモロゲロールパーパッドが必要なんですっ!
狙いは絞り込めたので国内でFIA公認ロールバーパッドの取り扱いを
探してみました。
すると2つの製品しか流通していないようです。
シュロス製とBSCI製でそれぞれのスペックは以下のとおりです。
■TANIDA Corporation. / SCHROTH Racing製ロールバーパッド
長さ:914mm
サイズ:直径30〜41mm用 / 直径42〜50mm用
色:黒色
価格:13,650円
ホモロゲーション:FIA 8857-2001 Type A
■IRS / BSCI製ロールバーパッド
長さ:900mm
サイズ:直径38mm / 直径45mm
色:黒
価格:6,300円
ホモロゲーション:FIA 8857-2001 Type A
ドイツのシュロスも悪くないんですが、BSCIの方がレースでよく
使われていそうな気がするのと、値段差が倍近く開きがあるので
迷わずアイ・アール・エスさんで取り扱っているBSCI製を注文することにしました。
ちなみに気になるサイズですが、僕のロールバーは40mm。
どちらが適切かを確認したところ、38mmだそうです。
さて、これが届くまでは暫定のロールバーパッドを取り付けます。
次回、その姿を紹介するであります!
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