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第221話 「WTCCルックへ〜消火器の取付検討」

(作成:2007年9月25日 改訂:2007年9月27日)

(TEXT & PHOTO : 中橋 / E90-320si & MINI Cooper Convertible)
(Special Thanks : アイ・アール・エス)


普段、320siをドライブしていると、ついつい火が出てないか気になるんです。
こんな風に・・・

 BMW

そして年々車両火災は増加しており、
国内で年間8000台を越える火災が発生し、なお増加しているようです。
(社団法人消火器工業会の「消火器取付車」のステッカーなんてものあるようです。
 見たことないけど。)

 BMW

そこで、WTCCワークスマシンの車両火災対策について調べてみました。

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するとマシンによって異なりますが、いわゆる普通の消火器の形ではなく、
ワイヤーケーブルで放出可能で、しかも放出場所をいくつかに分岐できるシステムになっています。

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この写真をヒントに探し続けましたが、国内では扱っているところはなく、
海外のサイトで販売しているところを発見しました。
「SPA DESIGN FIRE FIGHTER / 3.375 Litre Multi-Flo Electrical Extinguisher System」
気になるお値段、311.12〜945.80ユーロ!
かなり高価ですね。

 BMW

こちらはスパルコ製の消火システムですが、やはりシステム式のモデル。
シフトノブの横のボックスにある(E)ボタンで消火開始です。

そして、海外では魅力的な製品が他にもたくさんあることはわかりましたが、
構造の問題上、輸入の問題が厳しいと思いましたのであくまで国内販売モデルに
的をしぼることにしました。

 BMW

すると、国内でも本格的なシステムを扱っているショップさんがありました。

この写真はFESG1800REKEと言う高性能消火ガスFX G-TECのモデルで、
FIA公認システム式消火器の中でも特に軽量コンパクト。
F1の殆どのチームがこれを使っているのだそうです。

 BMW

そして気になるお値段、「都度お見積」とのこと・・・。

格下の水溶性フィルムフォームの電気システムでも12万円以上ですから、
数十万円といったところでしょうか。
まさか1万円ってことはないと思いますので見積もるのはやめました・・・。

金額のハードルも高いですが、我が家のエスアイは助手席がついていますので、
国際FIA公認の本格的なシステム型の自動タイプの設置は難しいとあきらめて、
FIA・JAF規則にそった通常の手動式消火器を探すことにしました。

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ハンディなモデルとして国内で一番良く見かけるのはイギリスのファイヤマスター社。
サイズもカラーも各種そろっています。
特に小型モデルが充実しており、ファッションとしてつける人には最適かもしれません。

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ホモロゲーションモデルにつける消火器としてはそれなりのものが欲しくなります。
いろいろ調べて消火器マニアになってきた僕としては、国内流通しているメーカーの中では
イギリスFEV社に惹かれるようになりました。

FEV社の中から選ぶとすれば、残る選択肢はサイズと消化剤の種類になります。

サイズについては筑波サーキット推奨と、
JAF/FIA規定で推奨されるもので 自分のニーズに合わせればOKなはず。
ちなみに、筑波サーキットの走行会の場合、
「粉末(ドライパウダーなど)または、AFFF(泡)製で、
 薬剤量1.5kg以上で手動または自動消火装置の搭載を推奨します。」

と規定されています。
筑波をターゲットにすると、ガスのタイプは認められていないということになります。
薬剤量については1.5kg〜2.0kgのもので十分のようです。


 BMW

消化剤の種類については、万が一実際に使うことを考えて考える必要があります。
(実際は炎上した車は爆発が怖くて近づけないよ!という意見も聞きましたけど・・・)

■ABCドライパウダー
 ◎値段は安い。
 ×消化剤の跡が残る。
 ×逆さでは噴射が安定しない。

■AFFF水溶性フィルムフォーム
 ○値段は中間。
 ○消化剤の跡は乾くとほとんど残らない。
 ×逆さでは噴射が安定しない。

■FX G-TEC ガス
 ×値段は激しく高い。
 ◎消化剤の跡は全く残らない。
 ◎逆さでも安定した噴射。

「FX G-TEC ガス > AFFF水溶性フィルムフォーム > ドライパウダー」
の順で車にやさしく、その代わり値段も高いということになります。

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掃除の手間はかなり重要な気がします。
自分の車の内装が汚れても内張り取っ払ってしまうキッカケにするだけの話でいいですが、
他人の車に使った場合、内装が激しく汚れたとか言われると困っちゃいますしね。

ドライバウダーのものは除外することとして、
FX G-TEC ガスとAFFF水溶性フィルムフォームのモデルで1.5kg以上の内容量のものが
いいなとということで見積もりを取ってみました。

結果、FX G-TEC ガスのモデルはさすがにいいお値段で、納期も1ヶ月ほどかかる
ということがわかりました。
半分かっこ&万が一の保険、という僕の目的には高いという印象です。
本気のレーシングカーならもちろんケチるところではないと思いますけどね。
なぜか筑波ではガス消火器の規定がないのも気になります。
それと、輸入元のアイ・アール・エスさんに丁寧に解説いただいた結果、
掃除についてはAFFF水溶性フィルムフォームでも十分許容範囲と感じました。

あとは容量をどうするかですが、本格的なN1車両以上を目指す場合、
AFFF水溶性フィルムフォームの場合2.0kg以上ということで
2.0kgのモデルを1本にするか、小さいモデル2本で2.0kgオーバーを目指すかを考える必要があります。
いくつかのサイトを見ると、1.75kg+1.0kgで2.4kg以上にするのが
推奨されているようでした。

僕はレースをするわけではありませんので、最低限筑波サーキット基準の1.5kgを満たす、
1.75リットルのモデル「AFFF1750R」をチョイスすることにしました。

次号に続くっ!


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