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第40話 「ウインド・ディフレクタと私」
(作成:2004年12月27日 改訂:2005年1月30日)
(TEXT & PHOTO : 江工作 / Z3)
『オープンカーは屋根がないのだから,風が巻き込むのは至極当然のこと.それが気になるならば,幌を閉じればよいではないか.』
はじめのころはそう思っていました.それに,そんなに風の巻き込みなんて気にならないよなぁ,とも思っていました.Z3用のオプションで用意さ
れる,ロールバー装着タイプのストッキングみたいなウインド・ディフレクタなるものが存在するのは知っていましたが,取って付けたようなあの
デザインと,4万円近い価格と,その機能・目的とのギャップが自分としては大きく,アレを買って付けようという気は全く起こりませんでした.
そんなある夏の日の夜,半袖・半ズボン姿でドライブ中のことでした.普段は長ズボンなので気が付きませんでしたが,太ももあたりにけっこう風
を感じます.これが巷で話題の風の巻き込みか,と初めて気付きました.
いったん気になりだすと止まらないもので,試しに座席後ろの小物入れのふたを開けたまま走ってみるとこれだけでもなかなかウインド・ディフレ
クタの効果があり,オーディオの音量にも影響することがわかりました.「機能」「実用」「快適」をモットーとし,またできるだけオープンで走
りたいので,「ディフレクタはあった方が良い」という結論に達したのです.
とはいえ,既述のように純正のディフレクタは個人的には既に落選.一方,インターネットへ目を向けるとアクリル板をロールバーに留めるタイプ
が主流のようです.しかしこの方式は,見栄えは良いのですが小物入れが使えなくなること,座ったままで手動式の幌の操作が困難なこと,ディフ
レクタ自体の着脱が面倒なことなど,問題が多いです.また,炎天下に長時間駐車させて,車内の熱でアクリルが変形しないか心配で夜も眠れません.
そこで,これらの問題点を一挙に解決し,かつてないほどスマートなウインド・ディフレクタを目指して開発をスタート.そして数々の試行錯誤と
失敗の末,ようやくできました.
ディフレクタ部に使用したのは,ホームセンターや内装屋さんで売っているロール式カーテンです.これをロールバーへ,本来とは上下逆に取付け
てみました.カラーも内装に合わせて黒にしました.
使用するときはカーテンの端を引き上げ,上部に設置したフックに掛けるだけ.この間約1〜2秒.もちろんこの状態で小物入れも使えますし,後方
視界も全く問題なし.ソフトトップカバーへの干渉もありません.
使用後はカーテンをフックから外せば,ご覧のように巻き取られ,ワンタッチでとてもスマート.置き場所にも困りません.
さらに,ディフレクタ部は取付け金具を残して丸ごと簡単に取外し可能で,炎天下でも安心.
本来は遮光カーテンなので生地はペラペラですが,割と丈夫でバタツキもなく,機能面ではかなりの満足度です.
ただ,フックその他の見栄えが今ひとつ.あとはここさえ何とかなれば,言うことはないのですが…
追伸:
真冬にディフレクタを試してみましたが,やはり「寒い」の一言でした.どうやらシートヒーターは必須かと.
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