[メンテ7]
(←前)
(次→)
第30話 「カブリオレのある生活 −添削編−」
(作成:1997年6月19日 改訂:1997年7月12日)
(TEXT :O−chan / E36-318is)
(Special thanks MT / E36-328iC)
第28話の「オープンカーってイイね!」で、MTさんに宿題を出した所、
早速原稿が送られてきたので、私なりのコメントを付けて紹介します。
宿題の趣旨について一言。
カブリオレはかなり特殊な車です。
屋根がないだけでこれほど車が変わるとは思いませんでした。
その特殊な環境を評価するにはチョット乗ったくらいではダメです。
実際に生活を共に出来るオーナーのみが真の価値を理解できると
考えたのです。
それでは始めましょう。
「カブリオレのある生活」
byMTさん(E36−328iカブリオレ)
奥の深いテーマですねー!。
でも、単純に機能だけで語れないのがオープンですから。
さすがO−chan!その辺の所をよーく解ってる!
それにしても難しいなー。
難しく考えても始まらないから、いつものノリで書かせてもらいます。
テーマから外れてもそれはカンベンしてね!
あんまり文才ないから・・。
O−chanチェック)
そうなんです。特に自分の車を評価するのは以外と難しいのです。
思い入れもあるから客観的な評価がしにくいという面があります。
でもオープンカーは別です。オーナーの思い入れこそが真実となりうるのです。
さて、何故オープンなの?って所から行きましょうか。
良く人に言われるんですよね。
これって、答えはいたって簡単!「楽しいから」。
じゃあオープン以外は楽しくないの?って言うと、そうじゃなくて、
楽しさの感じ方が違うんです。
屋根があっても無くても、走りそのものに対しての楽しさや、
周りの雰囲気(例えば景色など)を楽しむとか色々あります。
オープンの場合は、いわゆる走る機能に対して感じる楽しさより、
その場所にいて感じる楽しさの方がはるかに強いんです。
そりゃそうです、屋根が無いんですから、何時も外に居るのと変わりません。
寒さ、暑さ、さわやかさ、不快さ、におい、音など
直接、目、耳、鼻、肌で感じる事が出来るんです。
ですから、通りすがりの道で咲いている金木犀のかおりやら、
養豚場のあのナントも形容しがたいにおいやら、鳥の声など常に
その場所を感じながら走れるんです。
これが楽しいんです。
O−chanチェック)
楽しさの感じ方が違う…まさにその通りですね。
いわゆる質が違うのですね。これはとても大事な事です。
走りの質にも同じ事が言えます。例えば同じ100キロ巡航でも、
750iLとZ3ではぜんぜん感じ方が違いますよね。
これが走りの質の違いです。オープンは楽しさの質が違うのですね。
「そんなの別にどうでもいいよ!」って思ってる方も多いでしょう。
私もオープンに出会う前はそうでした。走りに対する執着が強く、
ドライブと言えば地図で曲がりくねった道を探して、
コースを決めると言った具合で。
アドレナリンをドバドバ出して、目を三角にして走ってました。
O−chanチェック)
フフフ!やはりそうですか。
どうも背中に漂うオーラが走り屋を臭わせてると思ったら…。
私を理解してくれる人に「元走り屋」って多いですから…。
でもね、それがオープンを知ってからは、その走りの楽しみの他に
新しい楽しみが増えたんです。
それまでのアドレナリン走りプラスにこにこ走りに。
もともと人間って太陽の光を感じたり、青い空を見上げたり、
きれいな空気を吸っていると、それだけでいい気分になって、
にこやかになるでしょ?
だから、オープンが好きな人って結構多いと思ってます。
きっと、オープンカーって心にやさしいんです。
O−chanチェック)
私は箱根で2回試乗しましたが、これほど攻めたくならない車は
ありませんでした。
なにより周りの景色と自然が奏でる音を楽しみたいと思ったのです。
不思議な車です。
ところで、やはりBOHPの会員として、何故BMWなの?ってのを行きましょう!
それは、安全、走る楽しさとカッコ良さがあるからなんです。
まず安全ですが、やっぱり屋根が無いので転がった時の事をちょっと考えちゃう。
その点、補強されたA-ピラーといざと言う時に飛び出すロールバーは心強い!
不思議と普通にぶつかった時の心配は無くて、あくまで転がった時の心
配しかしないってのが我ながら呆れるんだけど…。
O−chanチェック)
ハハハ!面白いですね。
でも転倒は避けたいですね。脱出シートでも付けますか…。
走る楽しさに付いては今更、皆さんに講釈は必要無いでしょう!
それに、O−chanが書いていたとうりだし、だからかなり省いちゃいます。
ただ、オープンであるがゆえに車が重い。
だから、絶対的な運動性能は落ちてます。
でもね、排気音とかよーく聞こえるから気分は速いです!。
O−chanチェック)
カブリオレは、ゆっくり流しながらBMW特有の心地よいハンドリングを楽しみ、
登り坂であれば高回転まで回してエンジン音を楽しみ、
流れゆく景色を堪能する。
そんな乗り物です。しかもBMWってことに価値あり。
うらやましい限りです。
カッコに付いては、もう言う事無しって感じです。
屋根を取っちゃうと車ってさらにカッコ良くなります。
問題は幌のデザインですがBMWはこれもカッコイイ!。
だから、BMWカブリオレってとってもカッコイイ車です。
O−chanチェック)
確かにBMWのカブリオレはカッコイイですね。
でもチョット私は似合わないなぁ…。きっと!
だって服装にも気をつけるんでしょ!
おしゃれな服も持ってないし…。
じゃあ、BMWのカブリオレって欠点ないの?って言うとそんな事ないです。
ちゃんとあります。
でも、BMWってより、オープンである事の欠点かなー?。
人によりますが…。
例えば、オープンの時では、トンネルでえらくうるさい!、
空気の悪い所は走りたく無い!
(ディーゼルの後ろは最悪!私ディーゼル大嫌い!)、
女の人は髪が乱れ、日に焼けて嫌がる!、などいろいろあります。
どれも、屋根を閉めればすむ事ですが、それじゃあつまんない!
そして、これが重要な事ですが、
どんな不満であってもオープンで得られる喜びには、かなわないと言う事です。
だから、反則!なんですね。
実際に私はこれらを、たいした欠点と思ってません。
O−chanチェック)
その通りです。カブリオレにつきまとう短所は、
そのまま長所に変換できるのです。
要するに発想の転換をズムーズに行うことで、
人生をバラ色に変えてくれるのです。カブリオレという車は…。
屋根をクローズしている時は、普通の車とたいして変わりません。
ちょっとうるさいぐらいです。
だから、BMWのカブリオレの欠点って大した物はありません。
さてそこで、こんな車を持った生活は?っていうと・・。
意外と生活観に乏しい車なんです。
だって、日常からかけ離れていますからね。
日常の使用に十分に使えるんだけど、
きっと趣味性が強すぎて、見えないんでしょうね。?
趣味を大切にする生活!とでも言えばいいでしょうか?。
自然を大切に思ったりしますから、心がなんとなく豊かになるんですね。
すると不思議と今までまったく気にしなかった事にも興味が湧いたりするんです。
だから、カブリオレのある生活って楽しいですよ。
空を見上げて晴れていたら、屋根をあけて走るんです。
知らず知らずのうちに、頬が緩んできて、やさしい気持ちになって!。
そして、オープンっていいなーって!思うんです。
皆さんもぜひ、オープンを試してみて下さい!
きっと、気に入ると思いますよ!!
O−chanチェック)
なんだか最後は完全に入ってますね。カブリオレの世界に。
もう降参です。コメントする気なくなっちゃった!!!
O−chanの総括)
オープンカー経験のない方はぜひMTさんに乗せてもらいましょう。
きっと新しい発見があるに違いありません。
人生にはいくつも曲がり角があり、そして分かれ道があります。
そこにある分かれ道を自分で選択して進んでいくのも、
人生を決める一つの手段ですが、
時には自分から分かれ道を作るってのはどうでしょう…。
それがカブリオレに乗ることだとしたら、きっと人生すばらしい方向に
方向転換できるのではないでしょうか。
ギンギンのスポーツカーも、ソフトタッチなカブリオレも
各々が独自の世界を持ったアナザーワールドです。
勇気を持って飛び込んだとき、我々は自分の人生の新たな発見を
痛感するかもしれませんね。
(終わり)
[メンテ7]
(←前)
(次→)