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第2話 「購入物語その1:ヨーロッパでの御対面」

(作成:1997年7月19日 改訂:1997年7月20日)

(TEXT : たく / E36-318ti)
それは私がオランダに留学していたときでした.
帰国を2ヶ月後にひかえ「帰ったら,どんな車を買おうかな」と考えはじめていた 頃のことです.
日本の新聞(ヨーロッパでも読んでいました)の片隅に,BMWがはじめて300万円を 切るモデルを日本で発売することが紹介されていました.
318tiコンパクトです.1995年1月のことでした.
周知のとおり現在では318tiと呼ばれていますが,当時はコンパクトという名前が ついていました.
このメンテ記事の中でも呼び方が混在するかもしれません.
ご了承ください.

オランダはヨーロッパの中心にあり,何でも受け入れる国柄から, ドイツ車,日本車,フランス車をはじめ,あらゆる国籍の車が走っていました.
そんな中で自然にBMWにあこがれるようになっていた私ですが,購入までは 考えていませんでした.
ヨーロッパでもBMWは,価格,スペックともに,他の車とは明らかに違う位置づけ にあったように思います.
しかしこのコンパクトは,私のようなユーザが現実にオーナーになることを意識 した車に思えました.
すなわち,

1.次は新車に乗りたい.でも価格があまり高いのは当然買えない.

2.一人で乗ることが多いので,後部座席やトランクや後部ドアはあまり使わない. でも2シーターに乗る勇気はない.

3.とにかく車を運転することが好きだ.でも運転技量がついていかないので, ハイパワーのエンジンや,マニュアルトランスミッションでなくてもよい.

4.同クラスの車より,少しだけ差別化を図りたい.

5.高速道路でも安心してスピードが出せるドイツ車,さらにできればBMWがいい.

6.基本的な機能がしっかりしていればよく,豪華な設備は必要ない.

という(恥かしい)要求を満たしてくれそうです.

「これは買いかな」当時コンパクトはオランダでは,316iと318tiがすでに 発売されていたはずですが,町で見かけることはまだ少なかった状況です.
さっそくアムステルダムのオートショーに出かけ,御対面となりました.

「後ろ姿が変」初対面のコンパクトの印象です.
E36セダンやクーペの整ったスタイルを見慣れている私にとって,コンパクトの リアビューはかなり異質な感じがしました.
この印象はオーナーになってからも多かれ少なかれ持ち続けています.
価格や装備,カタログ性能は十分気に入っていたので,この点だけが気になります.
それでもカタログ写真などでは割とかっこよく見えるので不思議です.
「こう見ればかっこいいのかな」
「でもやっぱりセダンやクーペには勝てないかな」
などとあれこれ考えました.

コンパクトについては,登場に大きな印象を受けながらも,多少気になるところを 残して帰国しました.
(オランダに1年間いたのは,仕事のためで,車のためではありません.念のため.)

次回は,日本での再会と購入までを紹介します.

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