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第11話 「ノーマル車のポテンシャルは? −筑波編2−」

(作成:1997年6月8日 改訂:1997年7月10日)

(TEXT : YOSHI / E36-323i)
昼食を挟んで、午後の部スタート。
午後は完熟走行なし。
いきなりのフリー走行。
ピットに整列、スタート順は一番最後から。
本コース侵入、
『最後尾のため、早い車が行ったあとに自分のペースで走れる。』
そう思ったが、いろいろな速度の車が入り交じり前方は午前中と同 じく団子状態のまま、午前と同じペースで周会を重ねる。
コースとスピードに慣れたせいか、かなり前方まで見る余裕が出てくる。
この余裕のおかげでクリッピングを過ぎてからのアクセルオンのタイ ミングが早まり、バックストレッチと正面ストレートでのスピード ののりが良くなる。
そうしているうちに、フロントのタイヤの食い つきが悪くなった感じがしてピットインして休憩。
最スタートすると、ちょうど全体の車の流れからずれている。
『コーナーでからむことがない。』
安心して、自分のペースが守れる。
3周したところで、チェッカー。
アクセルから足を放し、ゆっくりとスピードダウン、バックストレッ チからピットロードに入り、今回の走行会は無事終了。

パドックに戻るが、323は何事も無かったかのように、静かなアイ ドリング音をたてている。
しかし、タイヤはサーキットを走った勲章 であるかのように無残に溶けて変形している。
特に左フロントは熱で溶けた山が変形して、溝を埋めていた。

サーキット走行で感じたノーマル車のポテンシャルは。

1.コーナリング

とにかくコーナーリング性能、回頭性は非常に良く、オンザレール感 覚。今回リアの滑りが一切でないレベルでの走りだが、限界までは、 まだ十分マージンがありそう。これに、ハイグリップのロープロタイ ヤの組み合わせならコーナリングスピードはまだまだ稼げるでしょう。
(ただし、サスが負けるかも)
一度、第1コーナーにオーバースピード気味に突っ込んだが、問題無し。
ただし立ち上がりでふらついて、S字の侵入ラインを乱した。


2.低回転のトルクがもう少し欲しい。

エンジンブレーキ+フットブレーキの組み合わせで、車速コントロー ルをしていたため、回転が3000以下に落っこちるとATも影響し て少々辛い。
しかし、バクストレッチと正面ストレートの終りでは、 ともに140km/h強まで出ており、体感よりは加速は良いかも?


3.パワーバンド

カタログデータ上の最大トルク、最大パワーが各々25kgm/2950rpm、 170ps/5500rpmとなっているが、トルク&パワーを実感できるのは 3500〜6000rpm位まで。
トップエンドまで吹けても、体感上はパワーの伸びは感じず。


4.やっぱりサスは柔らかい。

これは、第10話で書いた通り。
最終コーナー(100Rと90R?の組み合わせ)でのロールは半端じゃない。
良く粘ってはくれるので、ノーマルタイヤとの相性は良いが、 スポーツ走行にはやっぱりきつい?。


5.ブレーキ

ノーマルのブレーキでは、筑波は3周でフェードするといわれているが、 エンジンブレーキと併用で、ABS作動までのフルブレーキをしていない ため30分×2回の走行では問題なし。

ベストラップは、1’21″055。
これは最終ラップの数値で、ドライバーが完全にコースに慣れ、 周囲の車と絡まない状況でのラップタイムです。
エンジンブレーキ+フットブレーキで車速コントーロールで、 かつ最終ラップのタイヤの状態を差し引いて考えれば、ノーマル車でも タイムアップはまだまだ可能でしょう。
走行後、O-chantや玉テクさんと 話したところ、ほとんど直線の終でのトップスピードは同じ。
タイム差はコーナリングスピードの差が大部分といえるでしょうか。
スポーティーセダンの名に恥じないポテンシャルを発揮してくれたと思い ます。

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