[メンテ16]  (←前) (次→)

第25話 「ミニオフミでわかったこと」

(作成:1997年11月11日 改訂:1997年11月17日)

(TEXT : E39EXE3 / E39 528i )

11月8日紅葉が美しい妙義の里へミニオフミを行いました。
天気は快晴、朝11時に待ち合わせを行いました、 遠くは福島から来られた方もいて、総勢10人+子ども1合計9台の5シリーズが 集まりました。
まあそれは、壮観で特に、高速、山間を一列で走る姿は凄いものがあります。
連休後ということもあり、渋滞も全くなく、快適な走行を楽しみました。
今回の一つの目的でもある、高速振動の確認も、特に振動の感じられないとおっし やられた方の車に何台か試乗出来ました。

結果は大小及び、速度領域の差は有りますが、どの車にも上下振動が発生しており ました、主観的な程度で言えば、私と同じ程度が一台、若干いいかなと思われるの が2台、このくらいなら我慢出来そうというのが一台でした、私の車にも乗って頂 いたのですが、人によっては上下振動は感じないようです、ハンドルの振れも、気 になるという人とそうでもないという人と別れました。
ただ、乗り比べたり、こういった事実を認識することで、振動がないと言われた方 もこれがそうかな?と感じられ、気になる様になるようです。
特に、ミーティングでも、前車の性能が感じ方を左右するのでは、という意見もあ りました、即ち振動の少ない車に乗っていた人は感じそうでない人は感じ易いと言 う事です。これは、非常に理解し易い仮定です、そう言っても結果は明らかに、1 00キロ前後で振動しているということです。
やはり定量的に測定する必要があり、測定器一式持参したのですが、時間もなく、 測定は次回になりました、残念・・・
定量的にゆういつ測定出来たのは、室内騒音です、当然路面コンデションによりま すが、120キロで64から66デシベルの室内騒音で、 特に18インチの車とのざっくりとした比較では1〜2デシベルといったところで す、高速では、数値でわかるように、それほど体感的にもうるさくありません、静 粛性は許容レベルです、但し低速時はハーシュネス、ロードノイズ共高速走行以上 の差がでます。これはタイヤの特性にもよりますし空気圧にもよりますので、参考 としてください、但し、同じかそれ以上に静粛性、等の快適性が向上することはあ りませんが、タイヤの剛性感、接地幅が変わりますので、回頭性等向上しより、ス ポーツライクになります、当然エクステリアデザインは締まってきます。
オフミでは、皆さん個性豊かな方もおり、色々な話に盛り上がり、山の幸を楽しみ 、皆で風呂に入り、いろりを囲みサッカー等見たりして楽しくすごせました、帰り も道路はクリアで、峠、高速を軽快に走行し、行きに待ち合わせた場所についた時 にはすでに12時を回っており、事故もなく無事解散となりました、皆さんお疲れ 様です。
最後にみなで、ジャパンに乗り込もうという、ジョークで終わりましたが、問題は メーカ自ら前向きに対処してほしいと思います。特に国産以下の対応、姿勢、技術 では名に恥じべくことだとおもいますし、こういうことへの取り組みが、技術を磨 き、よりよい車作りに繋がると思います。
さあ本日、FFT解析を行います。次回そのベールが脱がされ、明らかになります。実 をいうと書いているのは、オフミと同じコースを走行し、同じ店に行きデータを集 めた後に書いているので、結果は解っているのです、乞うご期待・・・


FFT解析の結果

結果はずばり、きっちりタイヤの回転周期に伴う振動が発生していました。測定条 件は、 振動センサー K製、最大加速度5G分解能0.1mG プリアンプ K製1G 1V  高速高S/Nアンプ、 FFTアナライザ K社製サンプリング100MHzFFTフィルタ  ハニングタイプ、 データ解析ホスト、 ダイナブックプロ430 とし、暗雑音ノイズを低減するため、すべてバッテリー駆動とした。
測定場所 関越自動車道寄居 甘楽PA間とし、特にフラットな路面を選び且つマル チモードでサンプリングし測定精度を向上させました、さらに 数100mに渡ったデータを合成させ、路面の影響をキャンセルしています。 測定個所 助手席シート上部とし、重量100グラムの金属ブラケットに取り付け 上下方向の振動のみ検出するようにした。当然人はいない。

測定者:私本人 後席にて測定。

測定値は以下で10回程度測定し常に同じ周波数成分が発生している部分をピーク とした。
(グラフ上、A=48.6dB、B=96.8dBとします。)

◆50キロ
体感周期振動なし3ヘルツ24ヘルツにピークあるが、 平均振動に対する差は2倍
−58デシベル対−64デシベル

DATA


◆100キロ
体感周期振動あり14ヘルツ28ヘルツ42ヘルツにピークあるが、 平均振動に対する差は7倍
−43デシベル対−60デシベル

DATA


◆120キロ
体感周期振動あり17ヘルツに大きなピークがある、 平均振動に対する差は9倍
−36デシベル対−55デシベル

DATA


◆135キロ
体感周期振動あり19ヘルツにピークがある、 平均振動に対する差は4.5倍
−40デシベル対−53デシベル

DATA


結果は以上です、前に書きましたが、110キロ付近が最大です、速度を上げると 減る傾向、速度下げると発生しない傾向で、ともに体感したレベルに沿うものでし た、まさに人間の感覚は正しかったのです、一部測定データをJPEGで圧縮して送り ますので、貴重なデータですのでもし載ったら参考にしてください。
これからわかることは、完全にタイヤ回転周期に同期した1次振動、2次振動がで ていることです、これにより路面のうねり、等、ということが原因ではないという ことがはっきりしました、その振動の大きさは平均振動から比較すると大きいもので 、これは十分不快なレベルです。
これを、メーカは他の車と同様で良好なレベルですというのは、全く不可解です、 オフミ等で解りましたが、皆さんも確実に出てますよ。100%です。そういう意 味では他の車と同様というくだりは合っていると言えますね。もし振動がないとい う人いたら、測定しますよ。
他の車、例えば、ベンツE320やセルシオで取れないのは残念ですが、この高速振動 に関して体感レベルでは、E39 528が劣悪です。オーナのかたには申し訳有りませ んが、100万程度の国産車と同様かそれ以下です。
他の部分が非常に良いだけに残念でなりません、みなさんも実際はもっと素晴らし い、高速性能を持った車をこういった状態で乗っているということを認識してくだ さい。そういう意味では、本来の性能を生かしてもらうべく、こういったデータを 基に協力してくださる、今まで知り合った方と進めて行きますので、情報等宜しく お願いいたします。 y-naoki@interlink.co.jp
ある意味では残念な結果でしたが、今回のことで沢山の知り合いが出来たことや協 力して頂いた方に感謝しております。これからは如何にこの振動を低減させるかこ とに注力しがんばりたいと思っております。結果は逐次メンテに載せますので、参 考にしてください。
本来はメーカが行うのですがね・・ちなみにメーカーのCompany Profileを見てください、 こんなこと書いてますよ
(bmwにふさわしい応対を心得たスタッフが卓越した世界へご案内します・本国との 密接な関係で日本の顧客ニーズに素早く対応する・妥協することなく精度を追求する その結論はシートに座りハンドルを手にした瞬間全身に感じ取れるbmwの卓越した 世界といえます。)
まさにおっしゃるとうりです。脱帽。
これを読むと凄いですよ、期待出来そうです・・・・・・


[メンテ16]  (←前) (次→)