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第28話 「越後屋さんの場合」

(作成:1997年11月19日 改訂:1997年12月14日)

(TEXT : E39EXE3 / E39 528i )
(Special thanks : 越後屋さん / E39 528i)

ミニオフミに参加していただいた越後屋さんから、きしみ音で悩んでいる方に少し でも参考になればとのことで、越後屋さんのメンテをお送りいたします。



経過1.

車納車の次の週、慣らしもかねて小旅行(東京から、伊勢・志摩)。 行きは中央道、帰りは東名と主に高速道を使用。 帰りのPAで減速したとき、ドアのキシミ音に気づく。
ずっと高速道で、空気が吸い出される状態が続いたため、 ドアとボディーの当たりが悪くなったためか。
一度ドアを開閉すれば直る。程度に考え、あまり気にしなかった。


経過2.

後日のこと。
ドアを開閉し直そうが、一般道であろうが、とにかくきしむ。 不整地を通過するときだけ、というようなものでなく、 常にキシミ音が発生し、特に発進時で室内騒音が低い時に気になる。
(なんだ。新車なのに・・・国産車は軋まんぞ)
ボディー剛性とは無関係だが、剛性感には影響大。 AGはどう考えているんだろう。


経過3.

よくあるドアキャッチの当たり方不良かと思い、 ドア側キャッチにグリースアップし、 ボディー側キャッチにはビニールテープを一巻きし、ガタを取る。
結果、相変わらずギシギシ。


経過4.

音の発生はBピラー方向からのようにも感じる。
Bピラー内に収まっているシートベルト他の部品が擦れるためかと思い、 ピラー内装を分解し、当たりを替え再度組みつける。
結果、ギシギシ。


経過5.

他の人に運転してもらい、運転席後席に座り、Bピラー周辺に耳と神経を 傾ける。ギシギシ。よくわからん。ギシ。


経過6.

ずーと原因不明で滅入っていたが、ドアの当たりを少し替えてみようと、 ウィンドウを2mm程度下げる。ギシがしない。
すこーしだけ上げる。ギシ無し。
パワーウィンドウのレギュレーターのストッパーまで、目一杯上げる。ギシ。
また、すこーし、下げる(スイッチをプッシュするのでなく、一瞬タッチ)。
ギシ無し。・・・・。


経過7.

いつも窓をすこーし開けて走るわけにもいかず、対処法として、 ドアサッシュの内側に付いているゴムパッキンとサッシュの間にグリースアップ。
ギシ無し。快調。


経過8.

数週間後、キシキシ。小さな音だが・・・
再度グリースアップ&シリコン系潤滑剤(アーマ*ール)塗布。無音。
そして、また数週間後、キシ。
ま、音で死ぬ訳じゃないからいいか。キシ。


経過9.

BMWJAPANから、E39のキシミ音対策が出されたそうなので、 ディーラーに持ち込むが、音を特定するため、高速走行等もしなければならず、 預らねばならないとのこと。対応は丁寧。
対策内容は、やはりサッシュ内側のゴムの裏側にグリスアップと、 ボディー側へのシリコンテープ貼り付け。
この程度なら預けなくても、自分で走行中に場所特定すればいいかな。
と思い依頼せず。


経過10.

グリース等は所詮、化学系。日が経つと効果が薄れ再発。キシ。
遂に、物理的な方法を採る。
先のゴムパッキンを思いきってめくり、サッシュとの間に緩衝材を挿入。
緩衝材は、DIYセンター等で市販されている住宅用、隙間テープ。
何度かグリースアップしているため、粘着機能は活かせないが、 かえってそのほうが、剥がすかもしれないことを考えると、都合よし。
灰色または、黒でかなり柔らかめの(つまり潰れやすい)もので、1ケ300円程度。
幅が1cm程あるため、半分に切って使用。4ドア全てやるなら、2ケ必要。
なるべく奥にセットし、外から見えなくする等のちょっとしたコツは必要で、 きれいに仕上げるためには、ヘラ状のものがあると便利。


結果1.

対策後、初めてドアを閉めたとき、閉まりがきつく感じるかも知れませんが、 前述のように、極柔らかい緩衝材のため、すぐにうまい具合に潰れ、馴染みます。
走行感としては、全くキシキシ音がせず、急に車の剛性が上がったように感じます。
この分だと、空気圧をかなり上げても大丈夫そうで、本来のドイツ車E39の性 格が思う存分出せそうです。ツーリングにでも行きたくなります。


あとがき.

以上は私が経験した事実ですが、まだこの対策後、数週間を経てはいません。
従って、今後再発の恐れはあります。しかしながら、600円弱。時間にして30分。
これほど効果があるなら、早くやればよかったと思ってます。
キシミ音に悩んでいるE39乗りの方、ひとつのヒントとして参考にしてください。
そして、楽しいE39ライフをお楽しみください。
また、ちょっとしたコツ等にしくじって、車を傷付けても責任は負えませんので、 くれぐれも気をつけてください。
もし不安なら、一報頂ければ(nasudesu@ka2.so-net.or.jp)実車を見せてもいいですし、 近くの方で(東京都世田谷区)時間があれば手伝っても構いません。



というような内容です。ここからはE39EXEの投稿。
私のきしみ音対策より具体的で気合いも入っていますのでかなりの効果があるとお もいます。私の車も今では、きしみ音はしませんが、窓ガラスの入り込む部分に高 純度シリコンオイルをぬることと、パッキン系ラバーにも塗布することで、完治し ています、ただし、雨天走行や洗車、ガラスの洗浄などで時々、再塗布する必要が あるので、小さなスプレーをダッシュボードに入れております。
実際この問題はドア周りのボデー剛性に起因しているもので、ある程度、ボデーが たわむ為に発生します。どの車もたわみはゼロではないからです、又車内が静かに なった為 より気になるようなりますが、人によっては、まったく気にならないようですちな みに某ショップの車は、大合唱でした。
最近はブレーキの軸受け部のぎしぎし音と格闘していますが、短時間であれば、浸 透性グリスでなおるのですが、すぐ再発します、軸受け部をばらし、グリスアップ する必要性がありそうです。

又これらの音は業界では低級音といいまして、先代セルシオでこの辺の対策、と認 識を高めたという、歴史があります。


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