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第4話 「IDINGとの出会い その4〜でかい羽根だ!」
(作成:1998年4月12日 改訂:1998年5月20日)
(TEXT : てっちゃん / E36 325i IDING 3.0 )
2度目にアイディング車に遭遇したのが3年ほど前の夏のことでしょうか、首都高4号線を八王子方面に
向かい代々木のS字を過ぎた辺りを走っているときのことです。
後ろから4つ目のコワモテな車(幸か不幸かE36です)が迫ってきました。
道が比較的空いていた事もあり僕は即座にアクセル全開状態に移りました。
賢明な皆さんのことです、『おいおい、しずしず乗るんじゃなかったの?』とお考えでしょう。
でもね、無理でした。
やっぱ「人も車もアクセル踏まなきゃふん詰まり」です。
話をもとに戻して・・♂♀♂・・ここは首都高4号線の中でも比較的ストレートが長い部分で、速度も
状況さえ許せば結構なペースになる箇所なのです。
ところが後ろからやってきたBMWは“フゥオォォォォクゥをおお〜ん パパン クゥヲオオ〜ン”と
フェラーリにも似た排気音を発しながら私の車を追い越して行きました。
「なっなんだー??!」抜かれるまでの一瞬、視覚から得た情報と聴覚から現在進行形で入ってくる
情報の違いに頭の中は激しく混乱。
「M3なのか?いやいや、この音は明らかに違う。じゃなんなの!?」
僕の前に出た銀色の車体は都会(とかいと書いてまちと読む (⌒⌒; )の明かりを鈍く反射させながら
視界の中へ。トランク中央には白青プロペラマークが埋め込まれています。
でも何より目を引きつけたものは、トランク上部にこれでもかと言わんばかりにそそり立つ巨大なリア・
スポイラーだったのです!
「このどでかい羽根は、IDING M3-SVか!?」
視覚と聴覚から得られる情報と大脳辺縁系から引き出された情報が一致したその刹那、ヘッドライトのなか
で銀色に光る車体は亜空間飛行に移るミレニアムファルコン号のように強烈な加速を見せつけながら、完全
に僕の視界の中から消え去ろうとしていました。
でも最後の、ほんの最後の瞬間、リベット止めのオーバーフェンダーとそこに収まる265サイズのタイヤ
のためだったのでしょうか、僕の325とは明らかに違う圧倒的な存在感を示す後ろ姿に“IDING PO
WER”のロゴを確認する事が出来たのです。
(良かった良かった (^◇^) )
時間としてはあっという間の出来事だったのでしょうが一つ一つの場面は今でも鮮明に思い起こすことが
出来ます。
「なんなんだよ…アイディングってあんな車造るんだ…きょーれつ…」
一人つぶやきつつも、頭の中ではたった今耳にしたエキゾーストノートと7年前のそれを比べると同時に
「BMWのエンジンはここまで変化することが出来るのか」と変に感心したものです。
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