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第43話 「新恭平号(初期型E34−M5) リフレッシュへの軌跡。」
(作成:2000年7月7日 改訂:2000年7月10日)
(TEXT & PHOTO : 浪花の恭平 / E34 M5 )
私の手元に届いた '88 E34−M5は、それはそれはすごい状態でした。
とにかくまっすぐ走らない。サスペンションは揺れたら揺れっぱなし。
道路の轍に100%反応し、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。
ギヤチェンジする度、もしくはアクセルを踏む度、背中を殴られた様な衝撃と音。(^^;
走ればあちこちでゴトゴト、ガキッ、バキッ、ガタガタ音の大合唱。
またブレーキング時は下が見える位のノーズダイブ。しかも姿勢が安定しない。
実はこの車は大阪に住む私が、横浜まで引取りに行ったものです。
で、帰りの高速道路で、上記現象が出まくりました。
何度、一般道路へ降りようと思った事か...。
自宅までやっとの思いでたどり着き、タイヤハウスを覗けば、オイルでこてこて。
関西のお笑いじゃ無いっつーの。
車体の下を覗いて見れば、全面がオイルまみれ。
で、その漏れ場所すら特定不能状態。
しかもいったい、どれが何のオイルやら...はぁーぁ。
まさしく、『駄目だ、こりゃぁ』状態でした。...(^^;
前オーナー(知人)は、よくもまあこんな状態で乗っていたなぁと呆れるやら感心
するやらで...。
それを買う私っていったい...(^^;
実はこの時点ではまだ、購入代金を払っていなかったので、買うかやめるか、真剣
に悩みました。
家内に意見を求めたら『好きにすればぁ。』だって。
えーーい!乗りかかった船じゃ、ここで諦めては男が廃る。
徹底的に治したろうやないけ!
また、全国のE34仲間からの熱ーーい励まし?も有り、決意が固まりました。
雰囲気的にBMW車以外はおろかE34以外を選べそうもありませんでしたし。
ただ、彼らは同じ苦労をする仲間を減らしたくないだけ、と言う噂も...(^^;
でも、いくらかかる事やら...ふぅーう。(出るのはため息ばっかりですぅ。)
余談ですが、この時点で、実はディーラーの担当課長も、
『これは、治す値打ちはねぇ...』と言っていたのです。
以前、お世話になっていたB10に比べ、あまりの程度の悪さからでしょう。
以下に修理箇所を列記致します。
(写真撮影協力:Elbe BMW様)

まさに、まな板の上の鯉状態です。(^^;
1.フロントウィンドウガラス交換
右の上部に15cm程の亀裂が入っていた為。
2.フロントウィンドウモール左右交換
これはなんと走行中にはじき飛んだのです。
...『バンッ!』と、すごい音がしました。
2本の角を立てて高速道路を走るはめになってしまいました...(^^;
3.ショックアブソーバー前後4本交換
完全に抜けていました。オイルじゃじゃ漏れ状態。
リヤはレベライザー付きの為、非常に高価です。
社外品ならこれ1本の値段で4本買えますね。(^^;
しかもレベライザの油圧ポンプはパワステポンプと兼用な為、
このオイルが漏れているとステアリングが非常に重たくなります。
現になってました。
また、フロントはインナーのみ交換するタイプで、これが外れなくて本当に苦労しました。
ケースを壊してしまうとSOとなり、また工期が大幅に延びてしまいます。
オイルに漬け込み、なんとか外れました。
...って、私が外したんじゃないですが...(^^;
4.スラストロッドブッシュ左右交換
ガタどころでは無く、ちぎれていました。
何とかアームごとの交換は免れました。
5.アッパーマウント左右交換
変形し、削れていました。これもやはり消耗パーツです。
ショック交換時には同時交換が必要みたいですね。
6.他、ガイドサポート、ラバーブーツ、パット等、全交換
つまり、ゴム関係はほぼ全滅状態だったのです...(^^;
ただ、ブッシュ関係は、その単品の価格は国産のそれよりは安いみたいですね。
恐いのは...工賃の方です。はい。
7.フロントバンパーショック交換
前から見ると、バンパーの左右の高さが違っていました。
下からのヒットが過去に有ったのでしょう。
8.マフラーラバーリング交換
所謂マフラー吊りゴムです。2本とも完全に伸び切っていました。
9.アクスルキャリアのラバーマウント左右交換
駆動力が掛かる度、デフが暴れていました。
ギヤを繋ぐ度、及びアクセルオンの度に、所謂バックラッシュが発生していた。
10.ヘッドライトレンズクリーニング及びバルブ全交換
レンズが焼けていて、濁っていた為。
ちなみに恭平号は日本仕様よりは1.3倍明るいと評判のイギリス仕様
のヘッドライトです。

レンズカットが違うんですね。(ヒゲみたいなの。)
11.ヒーターコア交換
室内にLLCが漏れていました。
道理でフロントガラス内側が曇るはずです。
12.全スパークプラグ交換
これは気分的な処置です。どうも7万km無交換だった様です。
13.トランクリッドのガスストラット左右交換
これも完全に抜けていた為、トランクがすごい勢いで閉まっていました。
14.ブレーキフルードタンクキャップ交換
フロートが飛んでしまって、警告が出た為。
元々、ビニールテープで応急処置がしてあったものです。
15.クラッチセット、ASSY交換
重い!切れが悪い、ジャダー発生等の理由によるもの。
これは今回の一番の目玉作業です。運転の操作感覚が豹変しました。

レリーズベアリングも同時交換。

フライホイール、結構焼けてますね。(^^;
16.ミッションインプットシール及びアウトプットフランジシール交換
ミッションオイル漏れ対策です。
クラッチ交換によるミッションを下ろすついでに行いました。

ZF社製、5速トランスミッション。
17.フロントブレーキディスク左右交換
結局、諸般の事情により純正ディスクを入れました。
ノーマルディスクでも、通常の走行では何ら不安感は無く満足しています。

写真では判り辛いですが、5mm以上削れていました。
18.シリンダーヘッドカバーガスケット交換
カムカバーよりのオイル漏れ対策です。
この年式では、ほとんどの車で漏れている(滲んでいる)でしょうね。

ビルフラのお陰か?結構奇麗ですね。(^^)
19.プラグガスケット全交換
上記作業のついでに行いました。プラグ2本に1枚のガスケットです。
20.右ワイパーアーム交換
高速度での浮きが発生。また、ボンネットフードとの干渉対策の為。
B10の時にも交換しました。どうもこのアームは対策品の様ですね。
厚みが薄くなっているのか、ボンネットフードとの干渉は無くなりました。

3mm以上の隙間が確保出来ました。(^^)
21.プロペラシャフトセンターマウントASSY交換
所謂、センターベアリングです。
負荷がかかると、遮熱板と接触し、ゴロゴロ、ゴトゴト音が発生していました。
22.オイルフィラーキャップ交換
割れていました。
これはE34共通で、材質が悪いのか、B10でも割れました。
でもこれはMマーク入りが欲しかったです。
23.BMWフロントエンブレム交換
割れていました。これも割れている車、多いですね。
ボンネットを閉める時に押すからでしょうか?
24.フロントM5エンブレム装着
何故か最初から付いてませんでした。
やっぱり付けるとフロントが引き締まりますね。
25.サンルーフ調整
後ろの部分が下がっていました。ルーフとの境目に段差が発生していた。
上記すべてで、合計約¥860,000也です。(工賃及びパーツ代金)
この他にも当然、別のショップでですが、エンジンオイル交換(ビルフラ)やエレ
メント交換等も行いました。
また外装関係ではポリマー加工を施しました。
あと残作業としまして、マフラーの交換があります。キャタライザとの一式交換が
必要です。
タイコの部分は完全に腐っていますので、いつ落下してもおかしくない?状態です。
キャタライザは付いていませんし。
これは純正は非常に高価な為、個人輸入をするか中古パーツを探そうと思っています。
が、中古の出物は有りませんね、やっぱり。(^^;
国産の触媒を加工して、ワンオフで作って貰おうかと、現在検討中です。
ここで読者の皆様、ちょっと意外に思われませんか?
そうです。水廻りの修理が無いんです。
定番の?ウォーターポンプやフューエルポンプ、またVベルト関係は車検前に前オ
ーナーが交換していた為、助かりました。
また、ラジエーターも過去に交換されている様です。
タイヤも4輪ともほぼ新品が履かせてありました。
ただ、アッパーホースは近々交換の必要がありそうです。
車検までもってくれると助かるんですが。
ま、これで何とか普通に走行出来る様にはなりました。
細かな事を言い出すとキリがありませんが、これからもチョコチョコと手を加えて
行きたいと思っています。
どうです?
これからM5を買おう!とお考えの貴殿。
最後まで読んでしまいましたね?(^^)
これでも、このM5な世界?を、共にもがいてみますか?
ちゃんちゃん。
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