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第25話 「ランボルギーニ、購入。」

(作成:2006年7月5日 改訂:2006年9月4日)

(TEXT & PHOTO : なりきんボブ / E60-530i)


先日警察に出頭し、無免許(短い期間ですが)への階段を上り始めた私。

「身分証明を出すとき、保険証を出すようになるんだ……」
「写真入りを、って言われたらパスポートをわざわざ出すのか……」

無免許期間中のことを考えると憂鬱さに加速がつきます。
このまま鬱になってしまいそう。。。

テンションは日々下がり続ける一方ですが、そうも言ってはいられません。
我が家から会社までの通勤手段を考えなければいけないのです。
毎朝嫁の職場まで送るのが今までの習慣でしたが、それは何とかさせます。
(家の近くのバス停からバスに乗れば1本なので……)
問題は私です。
電車に乗る生活を考えていませんでしたので、うちは駅から中途半端に遠い!
かといって会社まで歩いてはいけないし、タクシーに毎日乗るわけにも行かない。
そうなると手段は一つ、「チャリンコ」であります(涙)。
チャリンコなんてここ15年くらい乗ったことがない……。

オレ、メチャクチャ格好悪いッス……!
(さらにテンションダウン↓)

社内でもお客さんの間でもBMW乗りで通っている私としては、 せめて最後の砦としてBMWバイク(チャリンコですね)にでも乗りたいところ。
しかし、高い!
ママチャリみたいなものでも約15万円から……正気か、BMW!
罰金+講習料で13万円を見込んでいる私に約15万円のチャリンコは買えません(涙)。

かといって普通のママチャリは乗りたくない……。
そこで色々調べました。

1.どうせなら輸入車メーカーのチャリンコを買おう。
2.少しでもダサダサを回避するために格好いい?チャリンコに乗りたい。
3.できれば前後サスつきなんかのやつを。。。(MTBみたいな感じでね)

そんな設定をして探したのですが、ちょうどいいものが見つかりません。
ポルシェなどではあるのですが、私が良いと思うものは頭にくるほど高い!
定価で60〜80万円位します。
いくら安くなっても定価の8掛けくらい?
そこまでお金をかけるなら離婚してまた結婚して(養子入りして)姓を変え、違う名前で教習所に通います(笑)。
そんな感じで迷っているときに、お客さんから提案が。

「そんなイイやつ買ったってどうせすぐ盗まれちゃうんだからさ〜。違うのにしなよ〜。」

確かにそのリスクはついて回ります。
チャリの盗難におびえつつ乗るのもいやだし。。。
さらにそのお客さんの話によると

知り合いのショップで、折りたたみのチャリンコを売っていた。
ランボルギーニ製で色は赤、それがメチャクチャ格好いい!

とのことでした。
私の目の前でそのショップに電話すると、

今3台お店には在庫がある。
しかし1台はそこの社長が買ってしまった。

とのことでした。
それを聞き私の目の前で

「じゃあ俺も1台買うよ。今から取りに行くから!」

と言うじゃありませんか。
へぇ〜、買っちゃうんだ〜?と思っていたら私にも勧めてきます。

「一応罰金が確定してから……」

なんて弱気に答えていたのですが、あまりにも強烈なプッシュをされシャイで内気で 小心者な私はその場で購入する返事をしてしまったのです。
あぁ、格好いいマウンテンバイクでの「駆け抜ける喜び」が消えてしまった……!(号泣)
そんな訳で届いたのはこちら!


 E60


事前にある程度聞いてはいたのですが、スペック(←そんな大げさなものではないですが……)はこんな感じです。

1.一応リヤだけサスつき(車高調整機能?つき)。


 E60


2.一応世界のシマノの6速ギアつき。


 E60


3.フレーム各所に「ランボルギーニ」のロゴ入り。


 E60

 E60


4.タイヤ&ホイールは20インチ

モノが届いてから「30台半ばで赤いチャリンコはいかがなものか?」と今更ながらに迷いも出ましたが、 とりあえず買ってしまったのでしばらく足として頑張ってもらいます。
ネタとして友達やお客さんには「俺、ランボ買っちゃったよぉ〜♪」と言いまくっています。
もちろんチャリンコと分かった時の相手のドン引き具合と言ったら、「猫ひろしのネタばりの寒さ」でありますが(笑)。

ちなみにこのランボルギーニ(←!)はライトも鍵も何もついていませんでしたので、後日ネットオークションで探していました。
「ライトはLEDがいいなぁ〜。あんまりでかくないやつで……。」
「鍵(チェーン)はフレームにあわせて赤にしちゃうか?」
なんて独り言を言いながらネットを見ていると横から嫁が一言。

嫁 「おっ、免停もなかなか楽しそうだね?色々買い物ができて〜?」
私 「貴様……ぶっ飛ばすぞ! 何で仕事が車屋なのにチャリンコを好んで乗るんじゃい!(怒号)」
嫁 「そ、そうなの?ごめん、ごめん。何か楽しそうに見えたからさ……」

マフラーを交換する予算が罰金に変わって、尚且つ余計な出費でイライラしているというのになんて気遣いのないことを言う嫁!
しかし免停期間中に嫁に少なからず迷惑をかけてしまうのも事実。
免停は私のせいですし、「ちょっと俺も悪かったな」と思い、嫁に何かひとこと言おうと嫁のほうを 見ると鼻歌を歌いながら洗い物をしていました。

「ハイホ〜、ハイホ〜。しごぉ〜とがすぅきぃ〜〜♪」

おまえは7人のコビトかっ!

少し位私に怒鳴られてもまったく動じない能天気な嫁でした。。。


先にも述べましたが私自身チャリンコに乗るのはほぼ15年ぶりくらいでして、モノが届いても 乗りはじめは生まれたての小鹿のようにブルブル震えてまっすぐ走れない んじゃないかと思い会社では一切乗りませんでした。
(社員にそんな姿を見られたら仕事で私のいうことを聞かなくなりそうなので……)
しかし会社の近くにちょっと買い物で出かける用事ができて、乗ることにしたのです。

予想通り最初はちょっとプルプルしましたが、少し走ると普通?に乗れていました。
歩道を走り、目的のお店に向かいます。
久々に乗るチャリンコと言うのもあり、何か違和感が……。
チャリンコのせい?それとも色が赤いから?
自問自答を繰り返しているうちに気づきました。
「これってオープンカーみたいな感覚ジャン!」
前車のE46カブリオレがそうでした。
昼間にオープンで走っていると誰にも見られていないのに、何かこっぱずかしく感じるのです。
「そうか〜チャリンコはオープンなんだな〜!」
(逆に屋根つきのチャリンコを見たこともありませんが……)
たどり着いた結論に満足し、家に帰ってから嫁にその話をしました。
「ないない。誰も見てないから。自意識過剰なんじゃないの?」
ま、その通りですよね。普通に考えれば。

免許がなくなってからは私の交通手段はこのランボルギーニに託されるのですが、もしこのランボルギーニが盗まれたら?
間違いなく私は会社に行かず、引きこもりになってしまうでしょう。
「仕事?俺、ニートだよ。」とも言ってみたいのですが、内閣府の定めによる「ニート」には当てはまらないようです。
そうなるとそのときに選ぶ道は専業主夫か……!

ちなみにチャリンコに乗ったとき、昔を思い出して何故か「手放し運転」をしてみようかと思いました。
しかし!タイヤの径が小さいのに縦に長い車体は、片手運転でも安定感が悪い!
一応両手離しにチャレンジをしましたが手を離した瞬間に歩道の植え込みに突っ込みそうになる始末。
俺も落ちぶれちまったナァ……。(遠くを見ながら)
いまどきの小学生、へたすりゃ幼稚園生だって「両手離し」でチャリンコに乗ることでしょう。
チャリンコに違いがあるとはいえ、20年前にできたことができないなんて……。
免停がまだ始まらないにもかかわらず、 すでに私の人生負け犬度合いはツインターボで加速中であります。。。

次回はまだ普通のメンテネタか、「免停・メンテ」か・・・・・・こうご期待!

■参考
「ニート」とは
内閣府の有識者研究会は2005年3月、総務省の就業構造基本調査を基に、ニートを「15歳以上35歳未満の未婚者であって、ふだん通学や収入を伴う仕事をしていない無業者のうち、就業希望を表明しながら職探しをしていない人々と、就業希望を表明していない若者の総和」と定義し、2002年度時点での総数を約85万人と発表した。なおこの数字には、収入を伴わない仕事である「家事手伝い」が含まれている。

だそうです。
ちなみに私の買ったランボルギーニは28000円(税込み・送料別)で購入可能です。

(私の影響でこれを買った人はすでに3人!)


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