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第5話 「インプレッション」
(作成:2005年7月19日 改訂:2005年7月22日)
(TEXT : Haruyuki / E24-635csi)
635csiは不思議な存在感をもっています。
うまく言葉で表現できないのですが、生き物を飼っているような感触がありました。
もしかすると、美しいスタイルが源泉なのかもしれません。
どんな車でも長くつきあえば自ずと愛着が湧いてきますが、私は635とは短いつきあいでしたし、
物への愛着や仲間意識とも違うものです。
635が生き物として、積極的に語りかけてくる印象、、、なんだか自分の
表現能力に虚しさを感じるのでこの話題はこの辺でやめておきます。(^^;;
さて、クルマとしては、とにかく優雅で重厚です。
手に触れる部分ではドアの開閉やスイッチ類もそうですし、
操安性は相当の速度域でもどっしりした安心感が感じられ
ますし、加速感はトルク型エンジンと高いギア比のおかげで
スムースでゆったりしています。
クルマ全体のイメージは、大袈裟に言えば精神的なゆとりを与えてくれて、
先を急ぐ気がしなくなり、車間距離は長めになる、というものです。
日常的な走行では特に刺激的ではなく、ATなのでなおさらですが、操縦している実感は希薄です。
エンジンは6000回転までスムースに回りますが、SOHCビッグシックスはそれなりの
重量感をもって、ゆったりと回転を上げていきます。
M6とは違って、635csiはそういう優雅なクルマとして開発されたのだろうと推測します。
しかしペースを上げると走りの印象は少し変わります。
常にGがかかるような走り方をすると、クルマが小さくなったような印象をうけます。
重量感自体は変わらないのですが、自分がクルマの中心にいる感覚があって、楽しくクルマを
振り回しているような気分になれます。
私のような下手くそが飛ばしても怖くない、楽しめる、ということでしょうか。
以前所有していたトヨタMR2(SW20)は、たまに飛ばすと怖かったものですが。
私にはよく分かりませんが、前後の重量配分がうんぬんとか、4つのタイヤの接地感がわかり
やすいとか、そんなことなのかもしれません。
なお、燃費は街乗りで5km/lくらい。
70Lのタンクでもちょっと足りない感じでした。
居住性については、あまり気にする人はいないと思いますが、いちおう記述しますと、
2ドアクーペなので前席は快適です。
不満はカップホルダーがないことくらいでしょうか。
一方で後部座席は狭くて、乗り降りはちょいと面倒です。
シートのサイズや足元のスペースはそれなりに確保されていますが、やはりヒップポイントは低くて視界が悪いですし、
小柄な人でも1時間以上乗るのはストレスでしょう。
ちなみにベビーシートは設置できました。
ただしシート形状の問題で、販売されている製品の大部分は設置不可と思われますので、
子供がいる方は慎重にどうぞ。
あと、635に限ったことではないでしょうが、クーラーは弱いです。
真夏の都心の渋滞、などという異常に苛酷な状況では、オーバーヒートしない
だけでも大満足ですが、同乗者がクルマ好きとは限りませんよね。
うちの場合は子供がいるので、苛酷な状況を避けるなどの配慮が必要でした。
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