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第13話 「オーリンズショック装着」
(作成:1997年3月20日 改訂:1997年7月10日)
(TEXT & PHOTO : 玉テク / E36 320i)
★注意!長文の為一旦回線を切ってお読み下さい。
DTM17インチホイール装着につづき、サスペンションの交換を行いました。
ボイール交換後1週間ノーマルサスで走った後の交換です。
これから交換を予定している方は参考にして下さい。
<交換前の状態>
走行距離は38000km、ダンピングは新車時の腰のある感触はなくなり、
特に高速で路面のうねりを通過した時など、ややふわつききよる不安を覚えていました。
のび側のダンピング不足は特に不安を感じさせるものです。
しかし、一般走行ではパッセンジャーには逆に快適な様で、
今交換しても逆に乗りごごちを悪化させるくらいかなとも思っていました。
走行距離からも、まだショックぬけは無いと思っていました。
が、・・。
<パーツ選択>
交換において、望んだ点は次です。
●乗り心地を悪化させない。ギャルに乗り心地悪いと言われない。
●ショックは調整により自由度がある、バネはあまり堅く、短くしない。
●ストストと、かつなめらか動く足になることを願う。
●サーキット走行もある程度こなせること。
●BMW純正アクセサリカタログに出ている、写真くらいの車高バランスにしたい。
(どの写真も車高下げていて、バランス良く見えますよね。特に97年アクセサリは・・)
以上を考え合わせた結果、アブゾーバはオーリンズ倒立ダンパー、
サスはノーマル比10%UPのアイバッハプロスプリングキットの選択になりました。
この組み合わせは、SUNRISE Blvd.さんのオリジナルです。
また、Mさんにはオーリンバッハ仕様と言われています。
他にチューナー系や、ビルシュタインBTSキット等も考えましたが、
全て車高が低くなりすぎることを懸念し、選択からはずしました。
<交換作業>
今回も千駄木(東京)のSUNRISE Blvd.店で交換してもらい、交換作業は3時間程でした。
(個人的な撮影で作業を邪魔して申し訳有りませんでした。宮地さん有り難う。)
フロントはストラットを下ろし、スプリングコンプレッサーをかませ分解です。
ストラットの上皿はそのまま使います。
リアは、スピーカを外し、トランク内張りを剥がしショック上部をばらしていきます。
この時リアダンピング調整はストラット頭部にあるため、
調整用の穴をカッターナイフで*コ*の字に3cm角で内張りに切れ目を入れます。
あと、最後に本来はアライメント調整を行うのですが、
今回もまたアライメントの調整前、後を確認したく、
また、ショックが馴染んでからした方が確実との店長のアドバイスもありましたので、
未調整のままでひとまず作業完了となりました。
<純正ノーマルショックの状態>
ショックぬけはまだ無い、と思っていましたが、
オイル漏れこそ無いもの、かなり痛んでいました。
特に左後部はぬけがひどく指でつまんで、ダンパーが軽くストロークします。
右後部においても、かなり軽く動きます。
ゴルフに行く時に、4名乗車+ゴルフバック4つでアウトバーン(?)を
190km巡航で走った為でしょうか、思っていた以上に機能を失っていたようです。
フロントはまあこんなものかな?と言う程度で特に問題は感じる点はなく、
へたりは当然でしょうが、まだ使えそうでした。
その他、スプリング等には全く異常は見られませんでした。
<セッティング>
オーリンズは減衰力をプロント、リアとも、20段階に調整可能です。
フロントは、ストラット下部のダイヤルを手で回します。
時計回りに最大に回して1段クリック戻すと最強です。
リアは、逆に上部の調整です。付属のダイヤル工具を差込み調整します。
この調整もフロントと同じクリックです。
この調整がマニュアルのクリックの表現通り、カチッと1段ずつきまり、
しっかりと工作精度の高さを感じさせてくれます。(うーん気持ちエー。)
SUNRIZE Blvd.店長は、「設定は最強20段でも市街地走行OK、それがオーリンズです。」
と言われてました。
が、サーキット指向の方なので、「きっと基準が違うぞ、いきなり最強なんておっかない」
とみまして、まずは出荷時標準の13段にしておいてもらいました。
<外観>
さて、ジャッキからおろされた我が320を眺めると、おお!
結構ドスンと車庫が下がっています。
車の横に立つと今まで見えなかったルーフの反対側が見えます。
地面からフェンダーアーチの最高部の実測値は次です。
● アイバッハ+オーリンズ (測定中につき少々お待ちください。)
フロント:60.0cm リア:63.5cm
新車の車高でFが高いのは、読者の声にもあった輸送用バンプ付きの為でした。
●ノーマル(97モデル320をショールームで巻き尺にて計測)
フロント:67.5cm リア:64.4cm
・・・新車の車高でFが高いのは、輸送用バンプ付きの為でした。
フロントはこの程度が理想でしたが、
リアは玉テクの趣味ではもう少し高い方がいいなと言うのが感想です。
店長曰く、アライメントをとってないのでリアのキャンバーが、
かなりついちゃっているとのことで、このハの時状態を若干起こすことにより、
リアの車高が少し上がるとのことでした。
他には手として、カブリオレのリアスプリング用の座布団があるそうで、
装着により1〜1.5cm上がるそうです。
まずは現状納得で、まずはこの状態でならしを入れて見ることにしました。
<走行フィール>
オーリンズショックのならしは50km程してださいとマニュアルには書いてあります。
スプリングの方はは構造上ならしは必要なさそうです。
ならしと言っても、街中をしんなりと走らせ、湾岸を横浜まで一回りしました。
走り出しての第一の印象は車がカチッとしました。
目線が今までと明らかに違い、人の車みたいです。
新車時の味とは違います。
ストロークが短く、ダンピングが効いている感じです。
乗り心地は思ってたよりガツンと来ることがありますが、
基本的に路面にタイヤを押さえ込み追従しようとする動きには満足です。
しかし、ちょっとバネとダンパーの動きがアンマッチな様子も伺えました。
とてもある雑誌の評価のような、
「ダンパーの存在を忘れるほど良い」には評価できませんでした。
ドライビング中の視線では、ボンネットが僅かにピョコピョコと上下動して見えます。
馴染むまで少し時間がいるかなーと、しばらく特性を見ながら走ることにしました。
現在まで、装着後700km程乗りました。
その課程で、なめらかに繊細にダンパーが動くように走る度に感じてきました。
体がなれたのか、車に足が馴染んだのかその判断は非常に難しいですが、
初期のピョコピョコする動きは全くなくなりました。
最強にセットし直してもあれこんなにマイルドだったけ?と言う具合に感じています。
これがオーリンズマジックかー?なんて、勝手に解釈している現在です。
減衰力は一番柔らかい1段にも設定して走って見ました。
駐車場から出ていつもの段差、スコッと言う具合にあれ、
こりゃノーマルだと感じさせられ、そのまますたすたと町中を走ります。
こりゃいいや!ちょっと最近気合を入れていたのが、息抜きになりました。
あと、コーナリング、ステア特性ですが、これは限界まで試せてません。
5月の筑波サーキットでレポートしてみます。
ちなみにタウンスピードでは、スカッっとステアが切れ車もついていきます。
しかし、レーシーという感じはまで有りません。
あくまで上品な、E36のもっているあの、ややねっとりした感じを残しています。
でもステア角に確実に反応してますので、最初は玉テクも何となく切りすぎの感もありました。
このタッチノーマル指向の玉テクにはGoodでとっても気に入りました。
高速車線変更などはなんの不安も有りません。
ノーマルより遥かに安全で速く、横風にも強いでしょう。
<問題点>
まず、セッティング調整作業の問題ですが、フロントは駐車の状態で路面に寝ころび、
ストラット下部に手を入れ簡単に調整可能(ハンドル切るとなお簡単)ですが、問題はリアです。
トランクからの調整は簡単ですが、コの字に空けた調整穴が、
なんと純正リアスピーカに塞がれてしまいます。
純正スピーカを装着の場合、ダンパー調整の都度スピーカを取り外さなくてはなりません!。
これでは、今日はコンフォート、明日はサーキット走行、なんて具合に簡単に変更出来できなく、
せっかくの20段調整が意味無くなります。
今は、リアスピーカはとりあえず外したままにしています。
しばらくは、頻繁な変更を行いそうですから…。
この問題点の解決は、リアスピーカのボックス下部を切り落としてしまおうと思います。
音質は変わって来るでしょうが、
もともと大した音はしないスピーカーなんで思い切ってやってしまおうと思います。
(次回メンテ1でおこないます)
それと、リアダンパーが太くなったためブレーキキャリパーを外すときには、
ダンパー下部のボルトを外してダンパーを抜かないとキャリパーが外れません。
まあ自分で、ブレーキパットを交換される方はちょっと手間がかかると言う程度のことですが…。
最後に、オーバーホールして何度も使えるのが売り文句なんですが、
実際オーバーホール依頼中の車は一度ノーマルに戻して、オーバーホール完了後、また装着。
と言う作業をしてもらうと、なんだか工賃がかかりそうで心配ですね。
ショップではまだオーバーホールを受け付けたことは無いそうです。
マニュアルには6ヶ月から1年でオーバーホールを・・・
と書いて有りますが、そんな頻度でするわけないですよねー?
3年後くらいのメンテ1で考えてみましょう!。
<おまけ>
玉テクの、独断と偏見のオーリンズセッティングパラメータ
@F:1 R:1
(最弱)安全モード
ノーマルより柔らかい。
結婚後、身重の奥さんをのせて買い物に最適。
AF:5 R:3
(軟弱)ナンパモード
ギャルを乗せて快適ドライブ。
「このビーエム速いし乗り心地イイわー。」ってなカンジ。
BF:10 R:8
(弱)うんちくモード
ちょっと車好き、また3回目のデートで彼女とドライブ。
オーリンズって・・・もともとバイクの・・・。
CF:13 R:13
(標準)オーリンズ指定標準モード
そろそろ前の彼氏の車の乗り心地を忘れた頃が使い時。洗脳時。
DF:15 R:13
(強)首都高モード
これくらいが首都高の継ぎ目にやさしい。
もう乗り慣れた?彼女と少し新鮮なプレーが楽しめる。
EF:20 R:20
(最強)サーキットモード
funですが、初デートには絶対使用不可。
ただしソフトSM系カップルは即可。
オーリンズの20段階セッティングは、最強と最弱で200%以上の差が有ります。
2段階変えるだけでも、タイヤの空気圧を変えたみたいに感じ取れます。
みなさん、いろいろモードを変えて人生?楽しみましょーね。
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