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第19話 「DISと多重送信」
(作成:1997年3月14日 改訂:1997年7月10日)
(TEXT : M / E36 325i IDING 3.0)
先日ディーラーのサービスファクトリーを覗くと、
見慣れない機械がおいてありました。
このDISと呼ばれるこの診断装置は、
BMWの今までのサービステスターと違いきわめて多機能であることに驚かされました。
DISにはTISと呼ばれる各車の配線図はもちろんのこと、
サービスマニュアル、分解図から専用工具の使い方まで、
各モデルごとにパネルタッチで画面に呼び出すことができます。
機会があったらぜひごらんになってください、一見の価値ありです。
昔のように分厚いマニュアルを油をつけて汚しながら、なんてことはなくなりました。
さらに進歩した機能に、「サービステスター」があります。
車に何か不都合が起きたとき(ディフェクト)、DMEのメモリーを呼び出し
現在の状態(ステータス)も診断することができます。
96年型からBMW車の電子メカが進化し(イモビライザーなどの盗難防止機能)
これらの診断にはDISなくしては対処できないのでしょう。
さらに、新技術として「多重送信」があげられます。
850に初めて採用された技術が各モデルにも取り入れられています。
これはボッシュのCANと呼ばれる多重送信技術で
例えばドアを例に取れば、ロック、パワーウインドウの上下、ガラスに何か挟まっ
たときのキャンセルやドアノブを操作したときのウインドウの上下など、
これらの機能を一本の配線(バス)に特殊な信号で送ります。
こうすれば格段に配線は少なくてすみます。
こうなってはDISなくして、不都合箇所を探し出すのは無理でしょう。
昔のサービステスターが一台250万円、
新型DISはなんと700万円とのことでした。
新型車が発売されるたびに、CD−ROMで新情報を書き込むとのことでした。
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