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第22話 「M3大手術!」

(作成:1997年7月26日 改訂:1997年8月5日)

(TEXT & PHOTO : M / E36 325i IDING 3.0 & E36-M3 IDING M3-S2)
アイディングM3の点検と仕様変更を、アイディングさんにお願いしました。
まず、サスペンションです。
オリジナルではなく「シュニッツアー」のシステムが入っていましたが、この特性 が僕には全く合わず、一番気に入らないところでした。
リアのスタビライザーも換えてあるため、ロールをせず曲がらないのです。
あとはショートシフトです。ショートシフトの代償は重くなることです。
滑らかに、すっと入る感触がありません。
これも元に戻してもらうことにしました。

アイディングさんに預けて数日後、とんでもない事件が起こりました。
電話で呼び出され、リフトに乗ったM3の下で信じられない説明を受けました。
リアサスペンションを取り付けているフロアパンの補強パネルが、 はがれかかっていたのです。

フロア

スポット溶接の一部がはがれ、すでにすき間があいていました。
僕の気持ちを慰めるように、アイディングメカの栗山さんは
「今までも数台のM3が同じようなトラブルになっています」
「切断して作り直せば、リアの剛性はもっと上がりますよ」
この言葉に励まされ、大手術をお願いしました。

切断と加工は、有名な「荒井板金」さんで行うことになりました。
作業手順は、まず内装を全て取り外します。
リアのサスペンション、マフラー、燃料タンクと配管、配線、これらをはずし、 リアシートからトランクフロアーにかけて切断、新たに2mm厚の 補強板を製作そして溶接、リアアクスル取り付けボルトも再溶接、 塗装をして再組立です。
修理期間は仕様変更も含め、50日かかりました。

フロア

その他の変更箇所は、クラッチレリーズを吐出量の多いタイプに交換、クラッチが 軽くなりました。
アライメントデータシートからは、大手術の後遺症もなく、走行テストでも全く問 題はありません。
修理前は、フル加速時に左にいくぶん流れる癖がありましたが、これも全くなくな りました。
シャープで正確なハンドリングです。
サスペンションもまだダンパーの動きが渋く、なじむまでもう少し時間がかかりそ うです。

エンジン関係は「圧縮圧力」「燃圧」「DME」全く問題なしとのこと、これから やっと楽しめます。

夏場に入りましたが、水温計はメーター中央にぴたりと止まり 全くの正常値、油温計は高回転を多用しても95度から105度の範囲内です。

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