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第80話 「本編30『真夏の炎天下時の渋滞も時には役立つ?』」
(作成:2005年10月28日 改訂:2006年5月3日)
(TEXT : 宮田 / E36-M3 )
“真夏の炎天下時の渋滞”…と聞いてどんなことをイメージするか。。。?
ほとんどマイナスイメージしか出てこないのだろうと思う。
小生も同じである。しかし、この夏だけは思わぬ命拾い?をしたのでその報告である。
首都圏の今年(2005年)の夏も連日猛暑続きでビールの売上げがまた一段と伸びたとか。。。
そんな猛暑…しかも日中の炎天下の渋滞の中、運転するのはとても気分が重い。
しかし、気分が重いからといって渋滞してることには変わりないのだから、渋滞
を抜けるまで、もしくは渋滞を回避しない限りは渋滞の中である。
お盆も間近に迫ったとある日に、仕方なく渋滞の中をトロトロ流していると…
水温計、油温計とも平常時よりも高い位置を指している。
(水温は7割程度、油温は110℃超。
水温計はヒステリシスを持っているので、7割程度でも相当高温だったのではないかと。)
しかし渋滞を脱し流れ始めると水温、油温とも平常時になる。
再び、渋滞や長時間の信号待ちになると、また水温、油温とも高い位置を指す。
??? なんだこりゃ?
・・・と不思議に感じつつも、何か異常が起きてるのだろうと平常時の水温、油温
を維持できるように、渋滞を回避したり、遠回りしてでも流れるルートで目的地
を目指す。
症状を分析すると、スムーズに走ってるときは平常時の水温、油温。
流れが鈍くなったり、停止したりすると水温、油温とも上昇。
クーラント量、エンジンオイル量とも減ってる/漏れてるのなら、停止時、走行
時関係なく上昇するはずである。
実際に車を停めて下周りを目視で確認しても漏れてる形跡もない。
…となると、走行して前面より空気(風)を受けると冷やされ、受けてないと上昇
するということが分かる。(まるで空冷エンジン!)
あと考えられるのは流量が少ないがために、循環され難いのかもしれない。
そうなるとウォーターポンプかサーモスタットが怪しい。
この症状をiDing井出社長に伝え、後日入庫することに。
まずはサーモスタットを交換してもらい、その上で症状が改善されなければ
ウォーターポンプを含めバラしてもらうことにした。
結果はサーモスタットだけで完治したようである。
外したサーモスタットを見せてもらったが、全開の半分程度しか弁が開かない状
態であった。
サーモスタットも消耗部品で、本来は定期的に交換するのが望ましいとのこと。
宮号は初めての交換であった。
また、今回はいわゆる“半死状態”で、しかも真夏の炎天下の渋滞のような過酷な
条件が重なったがために、分かったことであるが、部品としては突然死が多いと
のこと。
突然死した直後に気付けばいいのだが、気付かずにいると、オーバーヒートし、
最悪の場合、エンジンブロックまでも歪ませてしまう恐れもある。
そうならないためにも、循環冷却関係の部品は定期的に交換することをお奨めし
たい。
今回は炎天下の渋滞の中にいたからこそ、軽症で済んだのかもしれない。
冬場の渋滞とかでは症状も出難いとも思われる。
たまには炎天下の渋滞にハマってみるのも良いのかもしれないと思った。
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