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第33話 「2台のE30−M3連続試乗」
(作成:1997年7月31日 改訂:1997年9月14日)
(TEXT :O−chan / E36-318is)
八ヶ岳オフミの時、思いがけない幸運に恵まれました。
ずっと乗りたいと思っていたE30のM3のインプレが出来たのです。
それはsugi@M3さんのアメリカ仕様とニャンコ先生のヨーロッパ仕様です。
ホントはもっと早くインプレを投稿する予定だったのですが、
1)私自身、E30自体の経験が不足している。
2)特にM3は未知の領域で、箱根で1回助手席体験したのみである。
3)E30のM3は個体差が激しい(と、よく言われている)。
などの理由で、どう評価していいか迷ってました。
しかぁぁぁぁし、そんなこと今更いっても仕方ないので、
思ったことをそのまま伝えることに決めました。
(すいません、お待たせしました!)
まず最初に乗ったのはsugi@M3さんのアメリカ仕様です。
あぁぁぁ、M3が2台いるんだなぁぁぁぁ・・・なんて思ってたら、
sugiさんの方から「乗ってみますか?」と誘ってくれたのです。
ラッキィィィィィー!!!
keyを預かり車に乗り込もうとすると・・・
仙人さんが「助手席に乗ってもいいですか?」と聞くので、
「どうぞどうぞ・・・」と答えました。
やはりE30オーナーはM3に興味があるらしい。
さぁ、エンジンをかけよう!
クラッチはやっぱりE36より重たいですね。
ズッシリきます。
これに比べるとE36は超軽いです。
keyをひねり、エンジンをかけると・・・
ドォォォォォォォォォー
なかなかの重低音サウンドです。
レーシングパターンのシフトを左下の1速に入れ(カッコイイ!)
ゆっくりクラッチを繋ぐとスルスルと走り出しました。
おたっきーずの方々の鋭い視線を全身に浴びつつsugiさんのM3は
ワインディングロードに飛び立ちました。
まず試したくなったのが加速性能です。
路面がウエットなので下りの全開加速は危ないと感じ、
メインロードを左折し、登り方向に向かって加速させました。
1速、2速、3速とぐんぐん車速を上げていきます。
エンジンフィールは上までスパーンと回るっていうよりは、
トルクでもっていくタイプかな・・・
排気量アップした4気筒って感じ。
パワー感はE36のM3には遠く及ばず(当たり前?)、
328iのATくらいでしょうか・・・・。
さて方向転換して、下りながらのワインディング走行に入りました。
ボディのしっかり感が伝わってきたので、そこそこ振り回しても大丈夫そうです。
右に左にワインディングを駆け抜け、シフトアップ、ダウンを繰り返したところ・
・・
まず、シフトの渋さが気になりました。
3速から2速のシフトダウンはレーシングパターンのおかげで直線移動なのですが
、
どうにも渋くて入りません。
入ることは入るけど、ワンアクションでスパッと入らないのです。
我がisのようにはいきません。
従ってコーナー進入でシフトダウンに要する時間が長く、
なかなか走りのリズムが作れませんでした。
(峠は走りのリズムが大切です。人と車のリズムが合わないとダメです。)
ただし、これは慣れの問題であり、オーナーのsugiさんなら、
スパッと入るのかもしれません。
もっと思い切ってバコッと入れちゃってもいいのでしょうか?
私は人の車だから丁寧にシフトするのでダメなのかもしれません。
サスはしっかりとしており経年変化を感じませんでした。
ボディ剛性がしっかりしてるからサスもよく働くのでしょう・・・。
ロールも抑えられ、やや突き上げ感を感じるもののM3の性格を考えれば
これで正解でしょう。
ステアリングフィールはすばらしいです。
とにかくダイレクトで、この車の使い方を物語ってます。
E36にはぜったいマネできないフィールです。
(羨ましい・・・)
さてさてだいたい特徴が分かってきたのでペースを上げていくと・・・・
問題が発覚しました。
それはリヤの接地性です。
路面がウエットだったのですが、それにしてもリヤが出過ぎます。
ウエット+人の車・・・ってことでそれほどアグレッシブな攻め方をしてないのに、
コーナーでちょっとアクセル踏んでくと簡単にリヤが流れるのです。
流れた後の修正はやりやすいのですが・・・・!!
助手席の仙人さん曰く「M3はドリフトを楽しむ車ですよ・・・」
とケロッとしてます・・・。
ブレーキも初期があまり効かず、突然効きだしてABSが働いてしまうタイプで、
これも慣れが必要です。
(ドライで試したかった!)
試乗を終えた率直な感想は
・・・ドライで乗りたぁぁぁぁい!!しかも箱根で・・・でした。
さぁ、次はニャンコ先生の番です。
こちらはヨーロッパ仕様です。
この車はいろいろイジッてるので面白そうです。
特にタコ足は興味ある点です。
車に乗り込みシートポジションなどを調整してるときに気づいたのですが、
シフトフィールがぜんぜん違うのです。
スパスパ入るのです。
先ほどsugiさんので苦労したから、これは期待できます。
エンジンをかけ、少しアクセルあおってみると・・・
ん??ち、違う!軽い、エンジンが軽く感じる・・・・。
これがタコ足を含むエキゾースト系の違いによるものなのか????
ワインディングロードに入り、同じように登り方向で加速テストをしました。
1速、2速、3速と加速させたところ・・・
ぜーんぜん違うのです。
エンジンフィールが・・・!!!
低速から中速にかけてはどうにもパンチがないのですが、
4000回転くらいからトルクが出てきて、
5000回転からレッドゾーンまでスパーンと吹けていきます。
まるで6気筒のように・・・
パワーもエンジン回転にあわせて盛り上がってきます。
このフィールはE36のM3にとても似たフィールです。
私がMに期待するエンジンフィールそのものでした。
これは楽しいです。(このエンジンなら私も欲しい!)
下りに入り、ワインディング走行に入りました。
エンジンフィールが最高なので、ハンドリングも・・・・
と思ったらこちらも問題発覚です。
(ゴメンナサイ正直で・・・)
まず、乗ってすぐ分かるのですが、ステアリングの剛性がなく、
中立付近の遊びが多く、路面の情報を伝えてきません。
E30は詳しくないのですが・・・シュウリシタホウガイイトオモイマス・・・
またボディの剛性感がsugiさんのM3に比べて低く、
飛ばしていると、どうにも不安になります。
さらに言っちゃう(ゴメン!)とフロントサス(ショックかな?)が
ダメみたいで、フワンフワンしてます。
おかげでM3特有のレーシングライクな走りが出来ないようです。
ブレーキはすばらしいと感じました。
暖まってからは効きもコントロール性もバッチリです。
(後で聞いたらブレーキ系イジッてるようです)
さてまとめましょう。
2台の仕様の違うM3を同時に比較試乗していろんな事が分かりました。
やはりE30のM3は個体差があり、乗ってみないと分からないようです。
今回試乗させてもらった2台も、同じM3でありながら中身は相当異なってました。
(E30のM3を考えてる人は、分かってる人に見てもらった方がいいですよ!)
両者長所、短所が存在しており、両者の長所を集めれば
すばらしい車が出来ることでしょう。
例えば・・・2車をバラしてパーツ取りするなら・・・
ボディとサスとステアリング系はsugiさん
エンジン、ブレーキ、シフトはニャンコ先生
って感じでしょうか。
うぅぅぅぅん。E30のM3かぁぁぁぁぁ・・・
これまた奥が深く、ハマると抜け出せない世界なんだろうなぁぁ・・・。
おなじM3でもE36は万能高性能車、E30は純粋にマシーンって感じですね。
またまた興味深い世界を体験し、ニコニコ状態のO−chanでした。
(終わり)
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