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第15話 「太郎の友達登場! Suuさん号の体験した魔法のカ−ボン落としとは?」

(作成:1997年9月22日 改訂:1997年10月14日)

(TEXT : やまそうカンパニー / E32-750i)
こんにちは。
いよいよ秋に突入し、絶好のメンテ日和が続きますね。
やまそうは、ますます忙しく、太郎の不調なエアコンの様子も見てやることができません。

さて、太郎の友達のSuuさん号が、魔法のカ−ボン落としを行い、 素晴らしい成果を得たとの情報を得ました。
Suuさんは、私同様のメカ好きでらっしゃって、 7メンテの貴重な情報をよく送ってくださいます。
それでは、Suuさんレポ−ト、3.2.1.キュ−!


こんにちは。大阪のSuuです。おたっきーずに乱入させていただきます。
私のクルマは太郎1号と同じ750iL(E32)の88年型です。
実は、Niftyのフォーラムでも話題になりましたビルシュタインのエンジン フラッシングをやってみましたので、インプレッションなどレポートします。
オートメカニック誌でも取り上げられていたのでご存じの方も多いと思います。
ちなみにビルシュタインのエンジンフラッシングと言いますと2種類ありまして フューエルラインフラッシングとオイルラインフラッシングがありますが、今回 私がやってみたのはフューエルの方であります。
フューエルラインフラッシングはインジェクタ内のスラッジ除去とインテーク系や 燃焼室などのカーボン除去を行うというものです。


1.なにゆえこれをやってみようと思ったのか?

私の750は走行10万キロに達するところですが、購入時の7万キロ走行の時から ある回転数においてエンジン音がややばらつくのが気になっていました。
知り合いに聞くとインジェクタの噴霧状況が均一でなくなって各シリンダの燃焼 バランスが悪化しているのであろうという仮説でした。
米国のある資料を見ますと向こうではガソリンの質がわが国と異なるのか、インジェクタ の噴霧不揃いは結構ポピュラーなトラブルのようで、まずケミカル(ガソリンタンクに ぶち込む奴)を試してダメならインジェクタを外してクリーニング&テスト。
それでもだめなら交換しろとあります。
私もタンクに入れる奴から泡状のものからケミカルは色々試してみましたが、効果が 体感できるようなものはありませんでした。
あとで聞きましたがケミカル類はカーボンの付着が初期段階ならばそれなりに 効果はあるものの、びっしりと固着したカーボンには歯が立たないようです。

ある日、頭にきてええ〜いとインジェクタを全て外してみました。
(意外と簡単)
見てびっくり。インジェクタの先端はカーボンがびっしりです。
M70はカーボンがたまりやすいと聞いていましたがホント驚くほどです。
インジェクタの穴からエンジン内部を覗くとそこもカーボンだらけで、 バルブなどキノコのようになっています。
とりあえずキャブクリーナとエアガンで清掃します。
インジェクタにも5Vを通電して内部にエアを通しました。
(12Vをかけてはいけません)
Oリングを全て交換して再度組み上げて走行してみましたが、 多少ふけは良くなったかなとはいうものの気のせいで済んでしまう範囲。
要するにあまりクリーニングの効果はありませんでした。
インジェクタをわざと分解前とは違う配置で組み付けましたが変化はなく、この時点で 私の750の抱えるエンジンの問題はインジェクタとは無関係の可能性が強くなりました。

しかし、あのカーボンを見てしまうと放っておく気になれず、前から関心のあった エンジンフラッシングをやる決意をしました。


2.施工の実況中継

オートメカニック誌の広告をみますといくつかの工場で請け負うようですが、実は これらの工場は場所を貸しているだけで、実際に作業をするのは別な会社のひとです。
作業はふたつ有って、インジェクタに直接薬剤を圧送してインジェクタのクリーニング とインテークバルブから燃焼室にかけてのカーボン除去を行うもの。
もうひとつはデカーブと呼ばれる処理で、インテークマニフォールドから薬剤を 注入してインテーク系のカーボン除去を行うもの。
片方だけでもかなり効果があるとのことですが、どうせならと両方やってもらいました。

まずエンジンルームのフューエルホースを外してリターン側にバイパスさせます。
インジェクタのデリバリパイプにはフラッシングの機械からのホースをつなぎます。
機械から薬剤の入ったガソリンを圧送しながら20分くらいエンジンを回します。
これを片バンクずつ行います。
デカーブは同じことをインマニのバキュームホースのところから行います。
この処理によって内部のカーボンに薬剤を吸着させるとのことで、その後出来るだけ エンジンを高回転で回すことによってカーボンが落ちるとのことでした。
途中で誤って薬剤入りのガソリンをエンジン上部の塗装面に落としたのですが そこの塗装が変色してしまうほどでしたから効果のほどが想像されます。
気が付いたのは作業中にインジェクタのカチカチという作動音が急に大きくなった ように感じられたこと。つまり、エンジン音が急に静かになったのです。
作業時間は3時間くらいでした。
私はやりませんでしたが、この処理を行ってから何百キロか走ってそのあとオイル ラインフラッシングを行うと効果的とのことです。蛇足ながらマイクロロンなどの 処理を行う前にもオイルラインフラッシングを行うと効果が高いとのことであります。


3.効果の程は?

アクセルを踏んでまず感じたのはエンジンの回転フィールがすごく軽くなったこと。
いままでが重苦しく感ずるほど上までビュン!とまわるようになりました。
ちょうど作業後に高速道路を500kmくらい走ったのですが、気分が良くてついつい アクセルを踏んでしまうので急に免許が不安になってきました。
燃費も若干良くなったように思われます。
先日自動車工学誌でもこのフラッシングを取り上げていましたが、ファイバースコープ で実際に燃焼室内部を見て確かにカーボンがきれいに取れていることを検証していました。
コストは35000円。
これを高いとみるかどうかはひとそれぞれと思いますが 私の場合はかなり走り込んだクルマであったせいか体感できる効果があったのは 事実です。♪

PFC01423@niftyserve.or.jp  Suu from Osaka

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