[メンテ12]  (←前) (次→)

第1話 「涙 涙の325物語 その1」

(作成:1997年5月17日 改訂:1997年7月10日)

(TEXT : YOSHI / E36-323i)
最初にE30時代のお話しを少し。にゃんこ先生&ゴジラさんからは、こら〜、メン テコーナーが違うぞ〜、というお叱りの声を受けそうそうですが、しばしおつきあい を。決して、楽しい話しでないことは重々承知の上ですが、一つのレアなケースとし て読んでくだされば幸いです。

BMW E30 325の納車の日。某アプルーブドカーセンターで「それではこれか ら末永いおつきあいお願いします。」という言葉に送られて、私は325に乗り込み 帰途に着きました。「中古とはいえ、とうとうBMW 買ったんだな。これから、B MW club of JAPANに入って、がんがんいろんなところに出かけよう。」期 待に胸をはずませながら、慣れない左ハンドルの運転で市街地を抜け、バイパスへ。 すいているので、ちょっとアクセルを開けてみる。
「クォーーーン」さすが、シルキーシックス、うわさに違わぬ吹けあがりです。しか し、その直後ハンドルかに気持ちが悪い振動が・・・、「なんじゃこれ?変だ」と直観 的に思いつつも、シビックの買い手の後輩が待つ自宅へ急ぎ、その日は日が暮れたた め2日後の休日までドライブはお預け。
2日後、とりあえず茨城の実家まで行くことに。高速と市街地が半々の約70kmのド ライブ、走り慣れた道だし、混雑が無いため左ハンドルになれるには格好のルート。 高速で思いっきりアクセルを踏んでみる。「ガタガタガタ」、法定速度+αのところ でボディーが振動する、
「怖い」この瞬間はっきりいって恐怖を感じた。
「納車の時の市街地ではハンドルだけだったのに、今度はボディー全体が、なんだこれ。」 そう思いながらも実家に到着。 実家の駐車場に止めて、「俺のBMWだ〜」と眺めているとなにやら白い煙が見える 。一瞬、自分の吸っている煙草の煙が車とダブっているのかと思い、煙草を消しても う一度車をみると、もやもやもやという感じでボディーの下から煙が上がっている。 「ゲッ、大変だ〜。」と慌ててディーラーの営業に電話。
「ボディーの下からですか? だったら、マフラーのコーティング剤が熱で溶けたん だと思いますよ。心配なら一度持ってきてみてください、サービスには一応確認して おきます。」との返事だったが、妙に気になった私はボディーの下にダンボールを敷 いてみた。数時間後、下を覗いてみると、ありましたありました真っ黒な染みが1  2 3カ所。もう一度ディーラーに電話を入れ、オイル漏れと同時にハンドルとボデ ィー振動を伝える。

こうして、私の325は、納車から4日目でサービス工場へと入庫したのでした。 出庫時の説明では、「オイルの方はリアデフのマンウトシールのへたり、振動はフロ ントのホイルバランスが取れていなかったため」との説明。「いや〜、メカニックが 乗ってすぐ、バランスが取れてないと判断しました。」と営業さんにこやかに話しま すが、これは納車の時からのこと。ということは「ホイルバランスが取れて無い状態 で納車した・・・?、だいじょぶなんだろか?」。私の胸に不安がよぎりましたが、 これはまだまだプローローグに過ぎなかったのです。

1回目の入院から返ってきて、初めてオーナーズハンドブックに目を通す。インパネ 内の!マークやABSマークやらの内容を確認するためです。「あれ?、ABSの警告 灯がつかない。ABSの標準装備が325購入した理由の一つなのに」というわけで 、またまたディーラーのサービスへ。
「これ、バルブ切れでですね。工賃考えたら、交換するの勿体ないですよ。機能上は 関係無いし」というサービスフロント氏の意見に逆らって、「替えてください。」と いう私。メカさんがインパネを外し、バルブを替えたとたん「これ、バルブじゃない ですね」の声、「えっ?じゃ、何なの?」、ということでまた入庫することに。AB Sのセンター自体が故障していたということで交換し、5日後、出庫。「通常、7万 km位まではABSのセンサーが壊れないんですけど」という言葉に送られて帰ってくる。

次の休日、ようやく車に乗れた私は高速道路へ。アクセルをが〜んと開けます。「が たがたがた がたがたがた」以前にも増して強烈なボディー振動がきます、バックミ ラーに写る後続車は4重、5重の陰が出てなんだかもうわからない状態。しかも、ぴ ったり前回と同じ速度域。さらに、ステアリングが妙にすかすかで高速走行時にクイ クイと軽くステアリングを動かしても、何の手応えもなし。
「こりゃ、絶対おかしい。」そしてまた、325はサービスへと足を向けるのでした 。入庫の結果、振動の原因はプロペラシャフトの歪みと判断され、プロペラシャフト の交換とホイルバランスの全輪取り直しとなりました。何でも原因は、「前オーナー がプロペラシャフトのセンターベアリングを専用ツールが無いお店で行ったため」と のことでした。
出庫して、またまた高速へ、確かにボディ振動は軽減されましたが、今度はエンジン ブレーキを使うと前と同じ速度域で振動がでる、またパワステの感触も相変わらずです。 ここまで納車1カ月、「何のためにわざわざアプルーブドカーセンターで買ったのか ・・・」こんなぼやきが口からでる日々を過ごしたのでした。

次回、このトラブル脱却を目指し、yoshiが打った手とは?
涙 涙の325物語 その2に続く
[メンテ12]  (←前) (次→)