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第23話 「MT号の足回り 〜完結編??〜」

(作成:1999年6月7日 改訂:1999年6月17日)

(TEXT & PHOTO : MT / E36-328iカブリオレ)

さて、第18話に引き続きMT号の足回りについてです。

今回は、MT号の車高を少し下げよう作戦と合わせて、足回りの小変更とリフレッシュを行いました。
これらのメニューの決定に際してメンテ仲間の板 金太郎さんに多いに相談にのってもらいました。
内容は、まずフロントのアッパーマウントを車高調整式のピロアッパーマウントへ変更。
同時にフロントロアアームのブッシュを純正の物からM3用の物へ入れ替え。
さらに、リヤのショックのアッパーマウントの新品への交換です。
作業は我々の隠れ家??の金師匠の工場で行いました。

まず、ピロアッパーですが、これはメビウスと言う車高及びキャンバーを調整できるものを選びました。
車高はノーマル位置から±1cmの範囲で調整可能です。
ただしキャンバーを強くさせるとボディと干渉のするかもしれないので注意が必要です。
キャンバーについてはかなり調整出来るよう設計はされてますが、E36の場合ストラットのボディ側の 形状の為設計どおりにはいかないようです。
まぁ、私の場合キャンバーは弄らないので問題はないですが・・。





次にロアアームのブッシュ。これは金さんが当初から行ってたものです。
話ではブレーキをかけた時に安定すると言う物で前々から薦められてたものです。
ですから今回ついでに変更をお願いしました。


 


物を見ますと、ボディ側のブッシュが328用とM3用では形状がちょっと違うんですね。
これによってロアアームの各支点の位置関係が多少変わります。
写真をみていただければわかると思いますが、M3用のブッシュは偏芯しており、しかもゴムがしっかりと 詰まってます。

かたやノーマルは偏芯してなく、しかも空間が空いています。
力がかかった時に逃げがある感じです。
チューニングが変わってるんですね。
さらに偏芯によって、アライメントが多少変わります。
キャスターがわずかに増える方向になるんですね。
装着後アライメントを測定したところ、4度50分程度。
ノーマルの基準値が3度14分から4度14分の範囲ですから若干程度キャスターが増えていました。
で、これによってどのようになるか??は後半のインプレションを。(^.^)

さらにリヤのアッパーマウントの交換ですが、これは単純に走行距離に応じた交換です。
写真はないですが、様子を観察すると、使っていたマウントはひび割れて固くなっていました。
新品に変更することによって乗り心地が向上するのでは??と期待しました。

作業は結構大変なようでした。
ピロアッパーは簡単に終わりましたが、ロアアームは見てても大変そうでした。
なんでもカブリオレはボディ剛性確保のため、各部で補強されてるため作業しにくいそうです。
ほんとご苦労様でした。

いよいよ作業が完了していよいよ試走です。
金師匠がテストコースをゆっくり回り様子を見ながら走ってます。
異常なしの判定の後、無事引き渡しが済みました。

さて、帰路に着きながらのインプレッションです。
まず見た目。
車高は見た目少し落ち、空車状態ではもう少し落としてもいいかな??と思いますが、実際に乗車した時や、 使い勝手を考えるとこの程度で抑えたほうがいいだろうと思います。

心配していた乗り心地は、多少突き上げがステアリングに伝わるような気がする程度で、ほとんど気に なりません。
これもこの車高だから得られた物だと思います。
操縦性に関しては、特別に「変わったなぁ!!」と言う印象はありません。
が、ブレーキを踏んだ時に「オッ!!」と思いました。
どういう感じか?と言いますと、座り込む感じです。効き方と言うか効き味が変わりました。
今までと比べますと、ノーズダイブが減少してる感じがします。
前のめりの姿勢が解消され、後ろのブレーキが有効に効いてる感じです。
まぁ、ブレーキ自体のキャパシティが大きくなった訳ではありませんから制動距離が短くなった訳 ではないと思いますが、安定したことは確かです。

ほんの少しのキャスター変化で、こうも変わるか??と意外な印象を今でももってますが、感じて しまったんですからそういう物なんでしょう。
今までかなり走ってますが、デメリットは感じませんのでなかなかお勧めできるものだと思います。

さて、車高を落とすと言う変な色気からオバカもやりましたが、一応これがもっともベターであろうと 言うところに落ち着きました。
私自身は足回りおたくではないのですが、金さんの影響をかなり強く受け、金さんから色々と教えて いただきました。
実は上記のほかにもスタビをis用の少し径の太い物にフロントのみ変えてます。
これもロールをやや少なくと言うことで金さんとの話のなかで出てきたものです。
操縦性は高速での緊急回避や速度の乗ったコーナーではかなり車が安定しますが、峠などでの 小さいコーナーでは、やや初期にアンダー傾向がでるように感じます。
今までの曲げ方を変え、少し早めに切り込むか、ラインを工夫する必要があります。
ですから、これは人によって賛否がわかれると思います。
金さんにはこういう様々な知識と経験を与えてもらったと同時に、難しさも教わったような気がします。
今では「足回りの事は金さんに聞こう!!」って感じです。
完全に趣味道楽??の世界の話ですが、何かの参考になればと思います。(^O^)

さて、ここ数回足回り関係の話が多く、カブリオレにはふさわしくない??内容を続けてしまいました。
メンテと言うより改造の話が多かったと少し反省してます。(^_^;)
これからは少しカブリオレの楽しさなどもご紹介できるようにしたいなぁなどと思ってますが、 どうなることやら・・。

今まで3年間にわたって色々手を加えてきましたが、いよいよMT号は車検を迎える事になりました。
中には車検が通るの??と言う物、さらに約7万キロ走行した車の車検って??と私自身不安と 興味が湧きます。

次回はE36に共通するトラブルや、カブリオレ特有のトラブルなどの話しも織り交ぜ、車検前の 準備から車検を終えたところまでを書こうと思います。



P.S

随分サボってました。
最近幌の手動操作なぞもいたずらでやって見てしまったので、復帰のさせ方なぞも書きたいと思ってます。
しかし、いたずらでやってしまうと結構復帰が大変です。
構造の知識としていずれ書くつもりですがくれぐれもトラブル以外では弄らないようにしましょう。。。。(^_^;)

ではでは。


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