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第17話 「GR5000の裏切り」
(作成:1997年10月22日 改訂:1997年10月23日)
(TEXT : E39EXE3 / E39 528i )
タイトルで解ってしまいますね、結果はあまり変わりませんでした、具体的に言う
と、助手席のヘッドレストが共振し前後に10ミリ位揺れる位です。
特に速度域も
変化無く、90〜130キロの間です、特に大きのは110キロ付近です、110
キロは秒速約31メートル、この時のタイヤ回転数は16ヘルツです。通常セダン
の車体の固有振動はダンピン特性によりますが8ヘルツ近傍にあります、又ばね下
は10〜18ヘルツにあります、E39の場合軽いので17ヘルツ付近にあると考えら
れます。共振はその倍数で共振し易い特性があり、1倍でばね下、2倍すると16
ヘルツになり車体に、ほぼ近いと言えます。
これによって。E39の場合タイヤの振れ。(一般にランナウトといいます)ラジアル
及びラテラルに関して2つの要素の共振により、振動に敏感だと想像出来ます。こ
れまで5台のE39にのってどれも同様の現象が出ているので確率的に、正しいと思わ
れます。ちなみにラジアルランナウトは上下振動に、ラテラルはハンドルやヨーモ
ードの振動として現れます。
今まで国産ばかり乗っており前の車はソアラでした、その前もソアラです、この
車では全く気にならならなかったし、私が乗った数々の車の中でこの速度域で同様な現象はマ
ツダのフェスティバだけです。感じは100万程度の車と同様です。この事実はに
わかに信じがたいのですが、これは真実です。(他の部分はとても優れているので
すが)このことからE39がこの成分に弱いと判断出来ます。但し、定量的に測定しなければ
、いくらタイヤを変えても解決は出来ませんし、これは他ユーザに取っても重要な
問題です。
試乗した車の確率から判断しても100パーセントです。又タイヤ3回交換しても
同様な分けですから、きっとみなさんのも出ているはずです、ただ路面の影響か判
断出来ないこととBMWという名前の力で知らないうちに許されていると思うのです。
仮に私の体がセンシティブにしても、E39は相対的に多いのです。
そういう意味でも定量化は大切です、人間の感覚はそれぞれですから、事実のみ
が残りばらつきも多いので、原因の特定には分析が必要です。そこで
BMWJAPANにFFTによる分析をお願いしたのですが、データもないし、測定器もないの
でと、にべに却下されました、
FFTはFirst Fourier Transformation Analiserと言ってデータをフーリエ変換し
周波数ごとにその成分を数値化できる装置です。
これはどの自動車メーカも持っており3種の神技の一つです。
これを使えば、どの周波数で振動しているかわかり、タイヤの周期に依存した成分があるか、
又はランダムなのか、又は数台の比較σがどの位かで、効率良く確実に評価出来る
わけです。これは絶対に必要で本国にはデータが必ずあり、評価基準もあるはずで
す。なぜなら、自動車メーカは、OEMのタイヤに関して通常流通しているタイヤよ
り前記したユニフォーミティの規格を厳しくし、メーカに発注しており、このこと
は十分知見があるわけです。又私の知り合いには車の設計屋が多く、いわくデータ
がないはずはないそうです。
これでもしタイヤの問題であってもどうすれば良くなるかわからず、かたっぱしか
ら履き替える分けにも行かず先は真っ暗闇です。
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